べし

べしについて

べしは、日本の漫画家赤塚不二夫の作品『もーれつア太郎』に登場する架空のキャラクターで、初めて登場したのはこの漫画の中です。彼は蛙をモチーフにしたキャラクターですが、実際の蛙とは大きく異なり、デフォルメされた特徴的な外見を持っています。特に、鼻の下に生えている髭のようなものが目を引きます。

特徴と性格

べしの名前の由来は、黒澤明の映画『七人の侍』に登場する村の長老のセリフ「やるべし」であり、彼の口癖も「べし」という言葉です。性別は雄でありながら、普段の一人称は「あたい」を使用しています。登場初期には「せっしゃ」とも自称していましたが、これは少し異質な表現としてキャラクターの個性を引き立てています。

彼はしばしばコマの隅に描かれ、他の赤塚作品のキャラクター、ケムンパスやニャロメと同様に独特な存在感を発揮します。特に、夜のシーンで「夜は寝るべし」といった台詞を発することが多く、シリアスな場面を和ませる役割も果たしています。

仲間とエピソード

べしは、彼の仲間であるケムンパスと同じく、落ち着いた性格が特徴です。時にはニャロメの悪ふざけの標的になり、捨て子のおもちゃとしてでんでん太鼓にされるなど、残酷な目に遭うこともあります。しかし、ニャロメが彼を守ろうとする姿も見られ、互いの絆がうかがえるシーンも存在します。また、べしは『もーれつア太郎』の中で、ココロのボスの養子であるピーヨコに恋をするも、恋が実らないという悲哀も描かれています。

メディアへの登場

べしは、赤塚不二夫の作品に加えて、様々なメディアにも登場します。特に、アニメ版『おそ松くん』の第2作においては、レギュラーキャラクターとして登場し、イヤミやチビ太が悪事を働いた後に、彼らに教訓を与える役割を担っています。このように、べしは単独のキャラクターとしてだけでなく、他のキャラクターとの関係性においても印象深い存在です。

声優と音楽

べしの声は、いくつかの声優によって演じられています。初代の声は富田耕生が担当し、その後神山卓三や水鳥鉄夫、塩屋浩三などが別の作品で声を担当しています。また、べしのイメージソングにはカメカメ合唱団が歌った「この歌きくべし」があり、彼のキャラクターに彩りを添えています。

結論

このように、べしはただの蛙キャラクターに留まらず、赤塚不二夫の作品の中で非常に重要な存在となっています。彼の個性的な言動やエピソードは、読者に愛され続け、多くの作品に影響を与えてきました。今後も新たなファンを獲得し続けることでしょう。

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