ほどよし

ほどよしプロジェクトの概要

ほどよしは、日本が誇る超小型人工衛星シリーズであり、その開発は超小型衛星戦略研究センター（INSTEC）および次世代宇宙システム技術研究組合（NESTRA）を中心に、各大学や企業、さらには衛星利用コミュニティとの協力によって進められています。このプロジェクトは、2010年に内閣府が認めた最先端研究開発支援プログラムに採択されたことから始まりました。

プロジェクトの始まり

「ほどよし信頼性工学」をコンセプトに掲げたこのプロジェクトは、宇宙開発とその利用における新たなパラダイムの構築を目指しています。具体的には、2010年4月から2014年3月の間に4機の超小型衛星が開発され、最終的には2019年1月までに全てが打ち上げられました。これにより、日本国内における超小型衛星技術の発展が加速することが期待されています。

ほどよし1号機（HODOYOSHI-1）

この衛星は、東京大学からの研究委託を受けて、NESTRAを中心に株式会社アクセルスペースが協力して開発しました。2014年11月6日、ロシアのオレンブルク州ヤースヌイ宇宙基地からドニエプルロケットを用いて、東京工業大学や東京理科大学、九州大学など他の衛星と共に打ち上げられました。

ほどよし2号機 (RISESAT)

東北大学を中心に北海道大学、京都大学などの関連機関と協力して開発されたこの衛星は、当初2013年の打ち上げが見込まれていましたが、実際には2019年1月18日にJAXAの革新的衛星技術実証プログラム1号機に載せられ、イプシロンロケット4号機によって内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられました。この打ち上げには、7つの部品や機器を搭載した小型実証衛星と、3機の超小型衛星、さらに4機のキューブサットも含まれていました。

ほどよし3号機 (HODOYOSHI-3) と ほどよし4号機 (HODOYOSHI-4)

これら2機は、同様に東京大学とNESTRAが共同で開発しました。4機は2014年6月20日、ヤースヌイ宇宙基地からドニエプルロケットで同時に打ち上げられました。特に4号機は、50×50×68cmのサイズで重さが64kg、口径15cmの反射望遠鏡を搭載しており、6mクラスの地上分解能が実現されています。また、この機体には、2台のシングルボードコンピュータRaspberry Piとカメラモジュールが搭載され、NESTRAによって開発された民生品を用いたイオン液体リチウム二次電池に基づく小型イオン推進システム（MIPS）が装備されています。

まとめ

ほどよしシリーズは、日本の超小型衛星技術とその応用の新たな可能性を広げており、大学や企業の共同研究を通じて、研究者や技術者たちの新しい挑戦が見受けられます。今後もこのプロジェクトから、更なる技術革新や応用が期待されます。

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