まんがタイムコミックス

まんがタイムコミックス：芳文社発、個性豊かな4コマ漫画の世界

まんがタイムコミックスは、芳文社から発行されている漫画単行本レーベルです。主に若者層をターゲットとした4コマ漫画作品を中心に展開しており、バラエティ豊かな作品群が魅力となっています。平成以降に創刊され、それ以前は「芳文社コミックス」として発行されていた歴史を持ちます。

概要

芳文社の漫画雑誌、例えば『まんがタイム』、『まんがタイムオリジナル』などで連載された作品が、作家ごとに収録されています。過去には『まんがタイムラブリー』、『まんがタイムジャンボ』といった系列誌に掲載された作品も、このレーベルから単行本化されていました。

『まんがタイムきらら』系列誌掲載作品は、原則として「まんがタイムKRコミックス」から発行されます。しかし、両グループで連載がある場合は、連載開始が早い方が優先される傾向にあります。また、萌え系の強い作品は「まんがタイムKRコミックス」として発行されることもあります。

例として、『風華のいる風景』や、湖西晶、岬下部せすな、荒井チェリーといった「きららグループ」に掲載が多い作家の作品が挙げられます。

ストーリー形式の作品は単行本化されにくい傾向にありましたが、2006年からは「MCS（Manga-Time Comics Stories）」というシリーズで発行されるようになりました。MCSシリーズと「まんがタイムKRコミックス」のうち、『フォワード』連載作品はB6判で発行されます。

「まんがタイム系」掲載作品は基本的にこのレーベルから発行されますが、植田まさしの『おとぼけ課長』は例外的に芳文社コミックスから発行されています。現在では、系列雑誌の連載作品の大半が青年向け4コマ漫画で占められており、中高年向け漫画 = 芳文社コミックス、青年向け4コマ漫画 = まんがタイムコミックス、萌え系4コマ漫画 = まんがタイムKRコミックス、エッセイ漫画 = まんがタイムコミックス・MNシリーズ、ストーリー漫画 = まんがタイムコミックス・ストーリーズ、といった棲み分けがなされています。

2007年からは、『らいか・デイズ』などの人気作品で、過去に収録された話を厳選し、「オールカラー版」として再収録する試みも行われています。

2012年3月には、派生シリーズとして「まんがタイムコミックス・MNシリーズ」が登場しました。これは『本当にあった(生)ここだけの話』系列誌収録作品に与えられます。

2018年頃から発行冊数は減少傾向にありますが、2021年6月には電子書籍限定で初の「完全版」として『恋愛ラボ』の電子特装版が配信されるなど、新たな試みも行われています。

単行本化されない作品や、2巻目以降が発行されない作品も存在します。これらの作品は、作者が自費出版したり、他の出版社から発行されることもあります。

現在発行されている主な作品

植田まさし - 『新コボちゃん』
ひらのあゆ - 『ラディカル・ホスピタル』
瀬田ヒナコ - 『レーカン!』
杜康潤 - 『孔明のヨメ。』
水瀬るるう - 『大家さんは思春期!』
クール教信者 - 『小森さんは断れない!』
瀬戸口みづき - 『ローカル女子の遠吠え』

オールカラー版を発行している主な作品

むんこ - 『らいか・デイズ』
大乃元初奈 - 『おねがい朝倉さん』
師走冬子 - 『スーパーメイドちるみさん』
水城まさひと - 『エン女医あきら先生』
重野なおき - 『たびびと』
胡桃ちの - 『ミッドナイトレストラン7to7』（オール2色版）
宮原るり - 『みそララ』（1巻のみ）
ひらのあゆ - 『島の人』

完結した主な作品

おーはしるい - 『会計チーフはゆ〜うつ』
おーはしるい - 『夫婦な生活』
おーはしるい - 『もっと夫婦な生活』
師走冬子 - 『スーパーメイドちるみさん』
師走冬子 - 『女クラのおきて』
丹沢恵 - 『ごめんあそばせ』
宮原るり - 『恋愛ラボ』
宮成樂 - 『天国のススメ!』
むんこ - 『らいか・デイズ』

まんがタイムコミックスは、時代とともに変化しながら、読者に笑顔と感動を届ける漫画レーベルとして、これからも多くの作品を送り出していくことでしょう。

もう一度検索