まんがタイムジャンボ

まんがタイムジャンボ

『まんがタイムジャンボ』は、芳文社が発行していた月刊の4コマ漫画専門雑誌です。1995年5月号に創刊され、2018年4月号をもって休刊しました。

概要

この雑誌は、青年向けと萌え系の4コマ漫画を組み合わせた、折衷的なスタイルが特徴です。創刊当初は、中高年やファミリー層が中心だった4コマ漫画読者層に対し、若い世代を取り込むことを目指していました。そのため、掲載作品は、当時のトレンドを反映したものが多く、特に女性作家の作品や、少女漫画から転向した作家の作品が多く見られました。

2000年代後半からは、萌え系の4コマ漫画が主流となり、誌面の多くを占めるようになりました。この変化は、4コマ漫画業界全体のトレンドを反映したものであり、『まんがタイムジャンボ』もその流れに乗っていました。しかし、萌え系に特化する一方で、学園ものだけでなく、社会人を主人公にした作品も掲載されており、他の萌え系4コマ誌との差別化を図っていました。

また、『まんがタイムジャンボ』は、新人作家の発掘にも力を入れていました。「新人4コマ鑑定団」という企画では、読者アンケートによって選ばれた新人作家に短期連載権を与えていました。この企画から、関根亮子、ぽわそん・だぶりる、大乃元初奈など、後に人気作家となる多くの人材が輩出されました。

特徴

若手作家の積極的な起用: 創刊当初から、新人や若手作家を積極的に起用し、4コマ漫画業界のトレンドを反映した誌面作りを行っていました。
萌え系4コマの充実: 2000年代後半からは、萌え系の4コマ漫画が誌面の中心となり、多くの読者を獲得しました。
新人発掘企画の実施: 「新人4コマ鑑定団」などの企画を通して、数々の人気作家を輩出しました。
読者層の多様性: 若い世代の読者だけでなく、30代前後の男性読者もターゲットにしていました。
オリジナルグッズのプレゼント: 読者プレゼントとして、オリジナルキャラクターグッズや作家のサイン入り単行本などを提供していました。

休刊時の連載作品

休刊時には、以下の作品が連載されていました（連載期間の長い順）。

おねがい朝倉さん（大乃元初奈）
レーカン!（瀬田ヒナコ）
けいさつのおにーさん（からけみ）
おやすみモーニング（井上トモコ）
おにいちゃんと呼ばないで（桐原小鳥）
人気マンガ家になるための15の法則（津々巳あや）
もんもん（熊野みみ）
江戸の蔦屋さん（桐丸ゆい）
大漁ガールズ（神堂あらし）
銭湯の女神さま（えのきづ）
偏食女子は恋でおなかを満たしたい（野澤ゆき子）
中の人に恋をしました。（鈴音ことら）
雀娘。（みさき樹里）
花と蝶子の戦国めし（火ノ鹿たもん）
はるとごーすと（和乃なつめ）
あの日の海と16歳の夏休み（川泉ポメ）
モンスターだってうまい飯がたべたい！（ぼく）
みんなで給食！（はらだなおみ）
姫神様は半人前（間口まき）
おひとり女子高生が憑依されました（トイシキ）
乙女たちの花筋（都築真澄）
苦い珈琲はお好きですか？（オオトリキノト）

過去の主な連載作品

過去には、以下のような作品が連載されていました。

エン女医あきら先生（水城まさひと）
はるなちゃん参上!（秋吉由美子）
ぼくんちのアイドルひろみちゃん（なりゆきわかこ）
夫婦な生活（萩原みゆき→おーはしるい）
ソーセージ☆ま〜ち（関根亮子）
あおいちゃんとヤマトくん（師走冬子）
リカってば!（長谷川スズ）
ボクの社長サマ（あろひろし）
ひまじん（重野なおき）
江戸川スイートエージェンシー（弓長九天）
じょしもん（重野なおき）
桜乃さん迷走中!（えのきづ）
花の任侠物語・しずか（火ノ鹿たもん）
サチウス（水森みなも）
ヒゲとセーラー（桐原小鳥）
きつねとパンケーキ（遠山えま）

表紙イラスト担当作家

『まんがタイムジャンボ』では、表紙イラストを特定の作家が複数月連続で担当することが特徴でした。主な表紙イラスト担当作家は以下の通りです。

田中しょう
丹沢恵
水城まさひと
秋吉由美子
大乃元初奈
師走冬子
重野なおき
瀬田ヒナコ
うず
* からけみ

まとめ

『まんがタイムジャンボ』は、青年向けと萌え系の4コマ漫画を組み合わせた独特なスタイルで、多くの読者に愛された雑誌でした。若手作家を積極的に起用し、業界のトレンドを反映した作品を掲載することで、4コマ漫画の可能性を広げました。休刊は惜しまれるものの、その功績は漫画史に深く刻まれています。

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