みずいろの雨

『みずいろの雨』の魅力

『みずいろの雨』は、1978年9月5日に八神純子がリリースしたシングルで、彼女の5枚目のシングルでもあります。この楽曲は、発売直後から多くの人々の心を捉え、60万枚のセールスを達成。この数字は八神のシングルの中でも最大のヒットを記録しており、彼女の代表曲として知られています。今なお多くのアーティストによりカバーされるなど、その人気は衰えることがありません。

初登場からの軌跡

この曲は、TBSテレビの音楽番組『ザ・ベストテン』にて、1978年10月19日に「今週のスポットライト」で初めて取り上げられました。初登場は同年11月16日で、ランキングの第9位にランクインしました。その後、12月7日には第2位を記録し、1979年1月18日まで合計9週間にわたりランキングに名を連ねました。特に松山千春の「季節の中で」の影に隠れながらも、八神の音楽的存在感を示しました。

曲の背景

『みずいろの雨』は、八神自身のインスピレーションから生まれた曲です。2013年に放送されたテレビ東京の音楽番組『100年の音楽』では、彼女が原宿の歩道橋を歩いているときにこの楽曲のアイデアを思いついた経緯を語っています。この楽曲の成功によって、作詞家の三浦徳子にとっても名刺代わりの作品となりました。

三浦は、八神から楽曲の依頼を受け、多くの作詞家が挑戦した中で最終的に彼女の歌詞が選ばれました。彼女は「水色」という色の印象から詞を構築し、日本人が好む色として高く評価される水色と白に着目しました。また、歌詞の中には「ああ くずれてしまえ」というフレーズがあり、この歌詞の強い言い回しが当時の女性アーティストの中では珍しかったことに注目が集まっています。

継続するタッグ

『みずいろの雨』の成功後、八神は三浦と共に『想い出のスクリーン』や『ポーラー・スター』など、連続してヒット曲を世に送り出しました。この一連の楽曲は彼女の音楽キャリアの中で欠かせない存在となり、八神の名を広めました。

また、編曲を担当した大村雅朗にとっても、本作がキャリアの一歩となりました。彼は1978年に編曲家としての活動を始めたばかりでしたが、本楽曲の編曲により注目を集め、その後の音楽シーンに影響を与える存在へと成長しました。さらに、大村と三浦は松田聖子の大ヒット曲「青い珊瑚礁」でも共作し、さらなる成功を収めています。

曲の収録やカバー

『みずいろの雨』のB面には「目覚めたときに」という曲がありますが、オリジナルアルバムには収録されていませんでした。しかし、2009年にリリースされたCD-BOX『八神純子 1974〜1986 SINGLES plus』にて日の目を見ました。この楽曲は日活ロマンポルノの映画『天使のはらわた 名美』の主題歌としても知られています。

また、代表的な収録アルバムには『素顔の私』や『JUNKO THE BEST』、他にも数多くのベストアルバムが存在します。2010年には名古屋開府400年を記念したコンピレーション・アルバムにも収録され、八神の故郷である名古屋に関連付けられて紹介されています。

『みずいろの雨』は、八神純子の音楽キャリアにおける重要な作品であり、今なお多くの人々に感動を与え続けているのです。

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