みならいディーバ

みならいディーバ（※生アニメ）

『みならいディーバ（※生アニメ）』は、2014年7月から9月にかけてNOTTVなどで放送された、革新的な生放送アニメーション番組です。この番組は、トークバラエティ番組『吉田尚記がアニメで企んでる』から生まれ、フルCGで制作されたキャラクターに、モーションキャプチャ技術を用いて声優が動きと声を同時に演じるという、当時としては非常に珍しい手法を取り入れていました。

概要

この番組の最大の特徴は、視聴者参加型の企画が数多く盛り込まれていた点です。Twitterを通じて視聴者から歌詞のアイデアを募集し、リアルタイムでエンディング曲を制作するという試みは、生放送ならではの緊張感と面白さを生み出しました。さらに、番組の最後には声優が生歌を披露するという、ライブ感あふれる演出も大きな魅力でした。

番組は「さえずりパート」と「はばたきパート」の2部構成で、NOTTVでは全編が配信され、ニコニコ[[生放送]]では前半部分が同時配信されました。さらに、NOTTVでは2チャンネル目で、スタジオの裏側を映した実写映像「水面下パート」も同時放送するという、多角的な展開がなされました。また、第4月曜日には、ニコニコ[[生放送]]とTOKYO MX2でも全編が配信されました。第5話からは、事前に課題曲が配信されるなど、視聴者の参加を促す工夫も凝らされていました。

生放送ならではのハプニングと企画

生放送であるため、放送中にモーションキャプチャが停止するなど、システム障害が頻発しました。しかし、このハプニングも番組の魅力となり、パブリックビューイングで生中継を実施したり、放送中に2ちゃんねる（実際にはおーぷん2ちゃんねる）にスレッドを立てたり、Blu-ray&DVD用のCMを撮影するなど、生放送ならではの企画が次々と打ち出されました。最終回は、科学技術館サイエンスホールで観客を入れてのライブステージ生放送が行われ、その後も六本木ブルーシアターで2ndライブが開催されるなど、番組終了後も熱狂的なファンに支持されました。

VTuberの先駆けとしての評価

『けものフレンズ』などを手掛けたプロデューサーの福原慶匡氏は、2018年のインタビューで本作を「早すぎた作品」と評し、「今のVTuberの流れの1つになっている」と述べ、本作がバーチャルYouTuberの先駆けであったとの認識を示しました。

ライブ・イベント

番組放送中および終了後には、以下のようなライブやイベントが開催されました。

2014年8月11日: スタッフトークショー『スタッフを崇め奉るセリヌンティウスの会』
2014年9月22日: 『みならいディーバ（※生ライブ）』公開生放送
2014年11月11日: ニコニコ[[生放送]]『2ndライブ開催記念＠みならいディーバ（※生告知）』
2014年12月21日: 2ndライブ『みならいディーバ（※クリスマス生ライブ）』
2015年3月8日: 『P's Live! 02 〜LOVE&P's〜』に村川梨衣、山本希望が出演
2016年6月30日: NOTTV全放送終了時の回顧シーンに最終回ラストシーンを使用

ストーリー

物語は、テレビ初出演の新人の蒼井ルリと春音ウイが、何も知らされずにNOTTVの生放送に呼ばれるところから始まります。「twitterで募集した歌詞で生放送で歌って欲しい」と突然頼まれ、困惑する2人。果たして、2人は生放送のライブステージで無事歌い切ることができるのか？

登場キャラクター

蒼井ルリ (声: 村川梨衣)
明るくポジティブなバーチャルディーバ。ノリツッコミが苦手で、発言が適当な一面も。
自称10万5千歳。
動きが激しく、他のキャラクターに暴力的なツッコミをすることも。
キャッチフレーズは「がんばルーリー」。
システム障害で度々動けなくなる。
イメージカラーは青。
春音ウイ (声: 山本希望)
ルリを引っ張るお姉さん的存在で、クールな毒舌家。
自称永遠の12歳（気持ちは28歳くらい）。
お金に執着があり、ハワイに家を建てるのが夢。
ゴリラ好きで、小籠包が大好き。
挨拶は「今日も元気にウイウイウイ♪」。
イメージカラーは赤。
ごぼうちゃん (声: 吉田尚記)
後半の「はばたきパート」に登場するマイクロフォン型の司会者。
毎回冠番組を持つが、毎回打ち切りになる。
スワロン (声: 黒田崇矢)
マスコットキャラクター。音声合成ソフトの操作を担当。
実は着ぐるみで、中に人が入っている。
葉山シェリー (声: 悠木碧)
ルリやウイの憧れの売れっ子バーチャルディーバ。

みならいばー/セリヌンティウス
視聴者、ファンの通称。

スタッフ

監督・原案: 石ダテコー太郎
構成・脚本: 石ダテコー太郎、山口正武、平間邦修
制作総指揮: 吉田尚記
キャラクターデザイン: 足立慎吾
音楽: 井上純一、Hajime
アニメーション制作: ヤオヨロズ

主題歌

オープニングテーマ: 「Run Diva Run」
エンディングテーマ: 「（※編集時未定）」(各話異なる歌詞の即興曲)、「Encore」

各話リスト

各話リストは省略します。

未放送エピソード

YouTubeやニコニコ動画で配信された未放送エピソードも存在します。

BD / DVD

BD/DVDは、焼き鳥の部位をサブタイトルに用いて、ユニークなナンバリングで発売されました。

クリスマス生ライブ

2014年12月21日に開催された2ndライブでは、来場者から歌詞を募集し、ライブ内で公開作詞が行われました。

アプリ

2016年4月には、スマホアプリ『みならいディーバと踊ろう』が配信されました。

関連書籍

足立慎吾のアートワークスが2019年に発売されました。

外部リンク

『みならいディーバ（※生アニメ）』公式サイト
Twitter'>「みならいディーバ（※生アニメ）」公式X（旧Twitter）

『みならいディーバ』は、生放送ならではのハプニングやリアルタイムでの視聴者参加、そして斬新な技術が組み合わさった、他に類を見ない実験的なアニメーション作品でした。その革新的な試みは、後のバーチャルYouTuberの隆盛を予見するものであったと言えるでしょう。

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