みやぎ生活協同組合

みやぎ生活協同組合：東北地方最大の生協

みやぎ生活協同組合は、宮城県と福島県を主な事業エリアとする、大規模な生活協同組合です。コープ東北サンネット事業連合に加盟しており、高い世帯加入率を誇ることで知られています。

事業規模と地域展開

2020年3月期時点では、宮城県内に約95万人の組合員を擁し、宮城県内の世帯加入率は75.1％に達していました。これは全国トップクラスの数字です。福島県でも29.2％の加入率を記録しています。供給高は1259億円を超え、東北地方最大の消費生活協同組合としての地位を確立しています。

店舗網は仙台都市圏に集中しているものの、宮城県内全域、さらに福島県にも店舗を展開しています。2020年3月時点で、54店舗、17の共同購入支部、6の学校部支所を有していました。近年は年間2～3店舗のペースで新規出店を進めながら、小型店舗の閉鎖も適宜行っています。共同購入会員数も増加傾向にあり、2016年までの5年間で約1万人の増加を達成し、16.4万人規模に拡大しました。

積極的な事業展開

みやぎ生活協同組合は、新たな事業モデルにも積極的に取り組んでいます。2015年には、エーコープ宮城と共同で松島町にA&COOP松島店とコープドラッグ松島店を開業。さらに2017年には、七ヶ宿町にファミリーマートとの協業による「ファミリーマート＋COOP」をオープンさせました。これは子会社である株式会社コープコンビニエンスがフランチャイズ形式で運営する店舗です。この成功を受けて、仙台市にも2号店を展開しています。これらの取り組みは、既存店舗との棲み分けを行いながら、新たな顧客層の獲得を目指しています。

コープふくしまとの合併

2016年には、生活協同組合コープふくしま、福島県南生活協同組合との合併を発表。2019年3月、両組合の事業をみやぎ生活協同組合が譲受し、組織合同を果たしました。これは県境を越えた生協合併としては全国でも珍しい事例で、福島県における事業展開を強化する上で大きな転換点となりました。合併後、福島県内の店舗は「コープふくしま」の名称を継続して使用しています。

歴史と社会貢献

みやぎ生活協同組合の歴史は、1952年設立の宮城県学校生活協同組合と、1970年設立の宮城県民生活協同組合の合併（1982年）にまで遡ります。以来、地域社会に貢献するべく、様々な取り組みを行ってきました。インターネット注文システムの導入（2000年）、レジ袋有料化（2009年）、家計相談事業の開始（2013年）など、時代の変化に対応したサービス提供を続けています。また、宮城県サッカー場の命名権取得（2016年）、宮城県との包括連携協定締結（2016年）、コープ東北グリーンエネルギーによる風力発電所の稼働（2016年）、レストラン事業への参入（2016年）など、地域社会への貢献と事業の多角化を積極的に推進しています。

店舗数の変遷と閉鎖

長年の運営の中で、いくつかの店舗が移転または閉鎖されています。これは、都市計画の変化、競合他社の台頭、集客状況の変化など、様々な要因によるものです。例えば、仙台市内のいくつかの店舗は、より利便性の高い新店舗への移転、もしくは近隣店舗との統合によって閉鎖されました。また、東日本大震災による被害を受けた店舗もあったことは特筆すべきでしょう。これらの変化は、みやぎ生活協同組合が常に変化する市場環境に対応し、効率的な運営を模索していることを示しています。

まとめ

みやぎ生活協同組合は、高い世帯加入率と大きな事業規模を誇る、東北地方を代表する生活協同組合です。積極的な新規出店と既存店舗の再編、他社との協業、そして県境を越えた合併など、常に変化と成長を続けるその姿勢は、地域社会に貢献する企業として高く評価されるべきでしょう。今後の更なる発展にも期待がかかります。

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