エーコープ

エーコープ(A-COOP)とは



エーコープは、農業協同組合(JA)が運営するスーパーマーケットです。全国に約1000店舗を展開しており、地域に根差した店舗運営を行っています。

概要


"A"はAgriculture(農業)の頭文字で、農家の生活協同組合(COOP)としての側面を持ち、独自ブランド「エーコープマーク品」を販売しています。店舗販売のため、組合員でなくても買い物が可能です。生活必需品の販売に特化しており、他の事業は行いません。全国のAコープチェーン加盟企業を統括する組織として、JA全農内に全国Aコープ協同機構があります。

各単位農協の直営店のほか、JA全農県本部傘下の企業、またはJA全農全国本部傘下のグループ企業がチェーン展開を行っています。これらの店舗は「全国Aコープチェーン」として組織されていますが、基本的には各運営主体で独立採算制をとっており、ポイントサービスなども全国共通ではありません。

単位農協直営店は山間部などに所在する比較的小規模な店舗が多く、1990年代以降、不採算による閉店や撤退が目立ってきました。一部店舗は他社に運営を委託したり、コンビニエンスストアに転換する例も見られます。

かつては「くみあいマート」「くみあいマーケット」「くみあい生活センター」「農協購買部」などと呼ばれていた店舗も、チェーン展開が進むにつれて「エーコープ」に統一されていきました。現在も一部地域では「くみあいマーケット」や「Aマート」と称する店舗も存在しますが、一般的には「農協」と呼ばれることが多いです。

ファーマーズマーケット(農産物直売所)



エーコープとは別に、生産者が直接農産物を販売する「ファーマーズマーケット」があります。JAが運営するものは「JAファーマーズマーケット」と呼ばれ、全国に約1700カ所あります。

一部の店舗では、エーコープ内に「JAファーマーズマーケット」が併設され、2016年4月から「JAファーマーズ○○」「JAファーム○○」「エーコープファーマーズ○○店」という店名に変更されました。ただし、運営企業名は「エーコープ」であるため、店内放送などは従来通りです。

道の駅に改装された店舗でも、「エーコープ」の看板を掲げている場合があります。また、エーコープ名義を用いない直売所でも、JAが運営していればエーコープのPB商品を取り扱っていることがあります。

コンビニエンスストアと提携し、コンビニ内に農産物などを販売するエーコープも存在し、立地条件に合わせた多様な店舗形態を展開しています。

全国Aコープ協同機構



全国[[農業協同組合連合会]](全農)の生活事業を担うエーコープへの商品供給と店舗管理運営の強化を目的として、2006年に旧「全国Aコープチェーン」を発展させる形で設立されました。

売上高の低下傾向と経営基盤強化のため、広域会社化と店舗集約を推進しています。旧組織と異なり、一体化会社による店舗経営を目的としているため、厳格な参加資格が設けられています。

参加組織は、JA全農Aコープ株式会社、株式会社ホクレン商事など全国各地のJA系企業です。店舗では一定割合以上のエーコープマーク品を揃えることが義務付けられており、運営状況によっては退会勧告などの措置が取られることもあります。

店内放送



エーコープの店内放送では、以下のテーマソングが使用されています。

「あなたと私のAコープ」(1978年)
「いつもの笑顔 Aコープ」(2009年)

1979年版も引き続き使用されており、2曲が放送されています。

その他の「エーコープ」



ホクレン[[農業協同組合連合会]]の子会社が製造する一部の化成肥料に「エーコープ」の名前が冠されています。

全農物流の所有船の一部にも、設立時の社名「エーコープライン」にちなんで「エーコープ」の名が付けられています。

関連事項



イオン[[九州]]の店舗内にエーコープがテナントとして入居している例があります。
株式会社Aコープ西日本に統合された「エーコープえひめ」がありました。
みやぎ[[生活協同組合]]とエーコープ宮城の共同出資による店舗「A&COOP松島店」があります。
中札内生活協同組合は、北海道中札内農協の生活購買事業を組織改編した組織でしたが、2012年に解散しました。

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