みゆき通り (姫路市)

みゆき通りの概要

みゆき通り（みゆきどおり）は、兵庫県姫路市に位置するアーケード商店街です。姫路駅と姫路城をつなぐ大手前通りの東側に並行しており、姫路駅前から国道2号との交差点までの約550メートルにわたります。北側には本町商店街が広がっており、地域の商業の中心地として多くの人々に親しまれています。

歴史的背景

この通りの歴史は、1903年に遡ります。当時、播磨平野で行われた軍事演習に際し、現在の姫路競馬場である城北練兵場において明治天皇の行幸のもとに閲兵式が行われました。この行幸に関連し、姫路駅から城北練兵場までの道路が整備され、名付けられたのが「御幸通」です。現在では漢字での表記はほとんど行われていません。

当時は大手前通りが存在しなかったため、みゆき通りは姫路市街地の主要な通行路として機能していましたが、その後の大手前通りの建設に伴い、商業活動の場としての役割が強まりました。二階町と共に播磨地域では最も重要な商業拠点となり、多くの店舗が並ぶ賑わいを見せていました。

書店の全盛期

1980年代まで、みゆき通りには多くの書店が軒を連ねていました。特に地元の新興書房や誠心堂書店、さらには丸善も二階町に出店し、本町商店街と合わせて約700メートルの間に大小7軒の書店が存在していました。しかし、ジュンク堂書店の進出などにより、表舞台から退く書店が相次ぎ、最終的には新興書房や誠心堂書店の両本店さえも移転してしまいました。現在、当時の面影を残す書店は本町商店街に小さな店舗が2軒だけとなっています。

近年の変化と再活性化

近年、郊外の大型店舗との競争が進む中で、みゆき通りの商業活動は一時的に衰退しましたが、再活性化に向けた取り組みも行われています。2014年4月には、老朽化が進んでいたアーケードの天井や道路の舗装が改装され、完成式典やパレードも実施されました。工期は約10か月かかりました。

しかし、2018年2月には老舗百貨店のヤマトヤシキ姫路店が閉店し、姫路市が実施した街角アンケートでは、約4割が「街に活気がなくなった」と回答しています。このように、活気を取り戻すための課題が残されているのも事実です。

地域の商業施設

みゆき通り沿道には多くの店舗が存在し、さまざまなサービスを提供しています。姫路駅からアクセスも良く、アーケードの下で買い物を楽しむことができます。また、金融機関やドラッグストア、飲食店なども立ち並び、地元の人々や観光客にとって欠かせない存在となっています。通りの一角には、お仏壇の浜屋姫路本店やボンマルシェ大手前店などの店舗もあり、地域の生活を支える重要な役割を果たしています。

このように、みゆき通りは歴史と共に変化してきた商業の中心地であり、今後の発展に期待が寄せられています。

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