むさし緑園都市

むさし緑園都市：埼玉に息づく緑豊かなニュータウン

むさし緑園都市は、都市再生機構（UR）が埼玉県中部で開発したニュータウンの総称です。東京都心から30～40km圏内に位置し、東武東上本線や関越自動車道を軸に、川越市、鶴ヶ島市、坂戸市、東松山市の4市にまたがる広大なエリアで展開されています。総計画面積は818.4ha、計画人口は10万1000人に及びます。

特徴

むさし緑園都市の特徴は、既存市街地を縫うように、その中間の土地を中心に開発が行われている点です。約50年という長期にわたる造成期間を経ており、初期の地区では1970年代の公団住宅から始まり、時代とともに一戸建てや分譲マンションを中心とした街並みへと変化を遂げてきました。後期地区では、2019年現在も開発が続けられています。

また、むさし緑園都市の各地区が計画される以前の1970年頃には、東京都の多摩ニュータウン、神奈川県の港北ニュータウン、千葉県の海浜ニュータウンと並ぶ首都圏四大プロジェクトとして、「比企ニュータウン」構想が存在しました。これは、東松山市とその周辺市町村一帯に3路線の鉄道路線を新設し、人口50万人規模の大規模ニュータウンを建設するという壮大な計画でしたが、実現には至りませんでした。

各地区

むさし緑園都市は、以下の地区で構成されています。

北坂戸地区（坂戸市）
愛称：「北坂戸団地」
開発テーマ：「芽生えの街」
北坂戸駅を中心とした駅前開発地区。
富士見地区（坂戸市・鶴ヶ島市）
愛称：「若葉台団地」
開発テーマ：「若葉匂う街」
旧坂戸飛行場跡地に造成。1.5kmの緑地帯が特徴。
川越鶴ヶ島地区（川越市・鶴ヶ島市）
愛称：「かわつるグリーンタウン」
開発テーマ：「けやき並木の街」
緑とコミュニティを重視した街づくり。
高坂丘陵地区（東松山市）
愛称：「高坂ニュータウン」
UR開発のニュータウンで、歩車分離やクルドサック式のコミュニティ道路が導入されている。公園緑地率が高い。
霞ヶ関地区（川越市）
愛称：「川越ニューシティいせはら」
開発テーマ：「桜咲く街」
商業の郊外化に対応し、ロードサイド店舗が多い。
坂戸西部地区（坂戸市）
愛称：「坂戸ニューシティにっさい」
開発テーマ：「緑とせせらぎの街」
河川に囲まれた緑豊かな環境が特徴。
高坂駅東口第二地区（東松山市）
愛称：「うらら花高坂」
むさし緑園都市シリーズの中で最後に開発された地区。大型商業施設が中心。

参考文献

「公団のむさし緑園都市シリーズ」住宅・都市整備公団 首都圏開発本部埼玉西開発事務所刊（パンフレット）1986年

関連情報

ピオニウォーク東松山
ワカバウォーク
高坂ニュータウン
坂戸ニューシティにっさい
うらら花高坂
鶴ヶ島駅 / 北坂戸駅 / 高坂駅（東武東上線）
川越市 / 鶴ヶ島市 / 坂戸市 / 東松山市
都市再生機構 / 日本のニュータウン

外部リンク

むさし緑園都市シリーズ（UR都市機構）
* むさし緑園都市（高坂ニュータウン情報）

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