ロードサイド店舗

ロードサイド店舗

ロードサイド店舗とは、主に幹線道路沿いに位置する商業施設のことです。これらの店舗は、自家用車やオートバイでのアクセスを重視して設計されており、特に郊外において多く見られます。一般的に、広大な駐車場が併設されており、顧客を効率的に集客する役割を果たしています。そのため、訪問者の大半は自動車利用者であり、公共交通機関の利用者は少数です。時には無料のシャトルバスが運行されることもありますが、大多数はあくまでも自動車に依存しています。

特徴と業態

ロードサイド店舗には様々な業態があります。コンビニエンスストアやファミリーレストラン、ラーメン店などの小規模業態から、ショッピングモールのような大型複合商業施設まで多岐にわたるのが特徴です。その営業時間も長く、深夜や24時間営業の店舗も珍しくありません。さらに、広い駐車場が提供されているため、重い商品を手に入れても駐車場から店舗までの移動が負担にならないという利点があります。

歴史的背景

1960年代後半、日本の高度経済成長とともに自家用車の普及が進み、モータリゼーションが発展しました。これにより、郊外の生活圏も拡大し、さまざまな商業施設が誕生しました。1970年代には、ファミリーレストランやホームセンターが次々と出店を開始し、ストリートの進行をを加速させました。

日本初の郊外型ショッピングセンターである玉川髙島屋ショッピングセンターがオープンしたのも1969年ですが、当時は集客に苦労したと言われています。1970年代から1980年代にかけて、自家用車の普及に伴い、ロードサイド店舗の数は急激に増加しました。

地域別の状況

各地域でのロードサイド店舗の発展はバラつきがあり、関東地方では早くからモータリゼーションが浸透し、さまざまな商業施設が出店しています。特に高崎や宇都宮などの都市では、幹線道路沿いに多くの店舗が連なっています。近畿地方でも沿道路に集積されるケースが多く、福岡や広島でもその傾向が見られます。

また、沖縄県では国道58号沿いにロードサイド店舗が存在しますが、鉄道路線がないため、駅前商店街の発展は見込めず、当地の特異なビジネスモデルとなっています。

メリットとデメリット

メリット

ロードサイド店舗の最大のメリットは、地価の安さにあります。これにより、広い店舗面積を確保できるため、様々な商品を取り揃えることが可能です。また、大規模な駐車場があるため、買い物がしやすく、効率的に必要なものを一度にまとめて購入できる点も魅力です。

デメリット

一方で、デメリットも存在します。自家用車を持たないユーザーや運転に不安がある人にとって、訪問が困難になる場合があります。また、広大な敷地ゆえに店舗間の距離が長く、特に高齢者や障害者にとっては負担となることがあります。さらに、交通量の増加によって渋滞や交通事故のリスクが高まることから、地域住民との摩擦を生むこともあります。

まとめ

ロードサイド店舗は、現代のモータリゼーションの象徴とも言える存在です。顧客の多くが自動車で訪れるため、広々とした空間と充実した品揃えが特長であり、その成長は今後も続くでしょう。しかし、運転しない人たちにとっての利用価値を向上させるために、さらなる工夫も望まれています。

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