やえやま (掃海艦)

掃海艦「やえやま」

「やえやま」（ローマ字: JS Yaeyama、MSO-301）は、海上自衛隊に所属する掃海艦で、やえやま型掃海艦の最初の艦であります。この艦の名称は、沖縄県の八重山列島に由来しています。

艦歴

「やえやま」は、海上自衛隊が保有する初の掃海艦として設計されました。中期防衛力整備計画に基づき、平成元年度の計画掃海艦301号艦として、1990年8月30日に日立造船神奈川工場で起工されました。その後、1991年8月29日に進水し、1993年3月16日に正式に就役しました。就役後は、第2掃海隊群に編入され、横須賀に配備されました。

同年3月23日には第51掃海隊が新編され、「やえやま」とともに2番艦の「つしま」が就役しました。この部隊は、その後の掃海部隊の再編を経て、2000年3月13日に新しい掃海隊群として編成されました。

「やえやま」は、国際的な掃海訓練にも積極的に参加しており、2001年6月11日から22日まで、シンガポール近海で行われた第1回西太平洋掃海訓練には、掃海母艦「ぶんご」や別の掃海艦「とびしま」とともに参加しました。

さらに、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震、いわゆる東日本大震災に際して、横須賀を出港し、災害派遣任務に従事しました。災害派遣後も、国際掃海訓練に参加するなど多くの任務を遂行しました。特に、2014年10月27日から11月13日までアラビア半島周辺海域で行われた米国主催の第3回国際掃海訓練には、掃海母艦「ぶんご」と共に参加し、国際的な活動を展開しました。

しかし、長い活動の後、2016年6月28日に「やえやま」は除籍されました。艦の総航程距離は281,784.5海里（約13周分の地球の周囲に相当）に達し、累計航海時間は38,504.0時間（約1605日）に及びました。

兵装

「やえやま」に装備されている主要な兵器は、機雷処分用の前甲板に設置されたJM-61-M 20mm多銃身機銃 1基です。この兵装は、掃海任務において必要な防衛能力を提供します。

参考文献

• - 石橋孝夫著『海上自衛隊全艦船 1952-2002』（並木書房、2002年）
• - 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』（海人社、2004年）

関連項目

• - 海上自衛隊艦艇一覧

このように「やえやま」は、海上自衛隊の掃海艦として多くの重要な任務を遂行し、その役割を果たしてきました。国際的な訓練への参加や災害派遣活動を通じて、掃海艦としての使命を全うしました。

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