やはたいも

やはたいも（八幡芋）

やはたいもは、山梨県甲斐市八幡地区で栽培されている特産のサトイモです。

歴史と背景

八幡地区を含む甲府盆地底部、特に竜王は、古来より釜無川・御勅使川の氾濫原として度々洪水に見舞われていました。しかし、戦国時代に武田信玄によって治水政策が実施され、御勅使川の治水と信玄堤の築堤により釜無川の本流が固定化。これにより竜王の地は開発が進み、農業に適した土地へと生まれ変わりました。

特に、氾濫原であった竜王の土地は、河川の伏流水が豊富に田畑に浸透するため、作物の栽培に非常に適していました。このような歴史的背景を持つ肥沃な土壌で栽培される里芋が「やはたいも」と称され、現在では地域の特産品として広く知られています。

特徴

やはたいもは、他の里芋と比べて非常に高い栄養価を誇ります。しかし、生産量が限られているため、市場に出回る量は多くありません。その希少性から、東京都内では銀座の一部の高級料亭などに流通しており、その上品な味わいが珍重されています。

商標登録

「やはたいも」の名称は、その品質と地域ブランドを保護するため、地域団体商標として登録されています。

登録商標: やはたいも
商標登録番号: 第5018654号（地域団体商標）
権利者: 中巨摩東部農業協同組合
登録日: 2007年1月19日
* 指定商品: 甲斐市西八幡地区産のさといも

この商標登録は、甲斐市西八幡地区で生産された特定の品質基準を満たす里芋のみが「やはたいも」として販売できることを保証するものです。

まとめ

やはたいもは、山梨県甲斐市八幡地区の豊かな自然と歴史が育んだ貴重な特産品です。その高い栄養価と希少性から、贈答品や特別な料理の食材として珍重されています。機会があれば、ぜひ一度その上品な味わいを試してみてはいかがでしょうか。

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