やまさき十三

やまさき十三：日本の漫画原作者の軌跡

やまさき十三（やまさき じゅうぞう、本名：山崎 充朗）は、1960年代から現在にかけて活躍する日本の漫画原作者であり、特に『釣りバカ日誌』の作者として幅広い支持を得ています。1941年6月19日に宮崎県都城市で7人兄弟の3男として誕生しました。彼の育った家庭は文具店を営んでおり、この店は後に彼の作品内で「浜崎文科堂」として登場することになります。

学生時代と初期のキャリア

中学校では野球部に所属し、宮崎県大会での優勝を経験。また、高校時代には野球の才能を活かして甲子園にも出場しましたが、腰の怪我が原因で野球を断念。入院中に出会ったロベール・ブレッソン監督の作品に感銘を受け、映画監督を目指すようになります。その後、早稲田大学第一文学部演劇科に進学し、多くの才能を持つ仲間たちと切磋琢磨しました。

大学卒業後は松竹での採用試験に落ちたため、東映東京制作所で助監督として10年間のキャリアを積むこととなります。この期間に『キイハンター』や『キャプテンウルトラ』などのテレビ映画に携わる一方、自らの脚本も執筆しました。労働争議に関与することになり、監督への昇進が遠のく中で、数年前から行っていた雑誌ライターとしての副業が次第に本格化していきます。

漫画原作の道へ

やまさきはその後、大学時代の友人から漫画原作の仕事を勧められ、1977年に『アイドール』で漫画原作者としてデビュー。1979年には内山まもるとのコンビで連載した『番外甲子園』が人気を博し、次第に漫画原作を職業とする決意を固めました。さらに同年から始まった『釣りバカ日誌』は、読者からの支持を受けて長期連載へと発展しました。

この作品は1982年度の小学館漫画賞を受賞しただけでなく、1988年には映画化、2002年にはアニメ化されるなど、やまさきの名を広める重要な役割を果たしました。『釣りバカ日誌』は「国民的サラリーマン漫画」として知られ、時代を超えた人気を持ち続けています。やまさきはこの他にも多くの作品を手掛け、常に新しい挑戦を続けています。

映画監督としての挑戦

彼のキャリアは漫画原作にとどまらず、2013年には自身の故郷を舞台にした映画『あさひるばん』で初めて監督を務めました。この作品により、学生時代からの夢が実現した形となります。やまさきは、趣味の釣りや野球を通じて多彩な人生を過ごしており、今もなお漫画や映画の分野で活発に活動を行っています。

人物と影響

また、やまさきの苗字は「やまさき」と濁らず発音されることにも特徴があります。これは彼が脚本として扱ったキャラクターのセリフでも強調されており、作品の中に自身のアイデンティティを反映させています。福岡県で生活をしながらも、地元宮崎県や多くの友人たちとの関係を大切にし、様々なイベントに参加するなど社会貢献にも努めています。

彼の作品と活動は、多くの人々にインスピレーションを与えており、日本文化における漫画の位置付けに大きな影響を与えていると言えるでしょう。

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