やまさ海運

やまさ海運株式会社の概要

やまさ海運株式会社は、長崎県長崎市に拠点を置く海運会社で、地域の交通や観光に大きく貢献しています。特に、島原半島と大牟田市を結ぶ「三池島原ライン」の高速船航路や、長崎港での遊覧船、さらに軍艦島クルーズなど、多彩なサービスを展開しています。

高速船航路

やまさ海運が運航する三池島原ラインは、島原外港と三池港を結ぶ重要な交通路です。この航路は、1日4往復の便があり、航海時間は約50分となっています。もともとは島原鉄道が運営していた島鉄高速船の事業を継承したもので、2015年4月1日から新たに運航を開始しました。

三池港では、西鉄バス大牟田の連絡バスが運行されており、福岡・天神方面との接続が可能です。そのため、利用者にとっては島原と福岡を約2時間15分で結ぶ便利なルートとなっています。主要な運航船は、双胴高速船「しまばら丸」と「みいけ丸」です。

ただし、2025年5月27日には三池島原ラインの運休が発表されました。これは、新型コロナウイルスの影響で利用者が減少し、燃料費や人件費の高騰が経営に影響したためです。10年間の累積赤字は4億3000万円を超えており、苦しい経営状況がうかがえます。

遊覧船サービス

また、やまさ海運は観光にも力を入れています。特に魅力的なのが、軍艦島への上陸を含むクルーズです。このクルーズは、1日2便運航され、所要時間は150分です。なお、上陸する際には「誓約書」への署名が求められ、悪天候の場合には上陸料全額と乗船料の一部が返金される仕組みとなっています。同じ船で軍艦島の周囲を巡る周遊クルーズも行われることがあります。

そのほか、長崎港を巡る「新・観光丸 ヘリテージクルーズ」も提供しており、三菱重工業の長崎造船所や女神大橋、グラバー園など、観光名所を海から眺めることができます。こちらは1日2便、所要時間は50分です。

船舶の紹介

やまさ海運が運航している船舶は以下の通りです:

• - マルベージャ (2代): 1989年竣工の97総トンで、225名の旅客を収容可能です。
• - マルベージャ3: 一本の大型船で、221名を収容し、スムーズな運航が可能です。
• - 観光丸: 353総トン、300名収容の三本マストの帆船で、ディーゼル主機を搭載し多様な航行形態に対応しています。
• - しまばら丸: 最高速30ノットで103名収容可能な船です。
• - みいけ丸: 集客力があり、94名を収容する高速船です。

これらの船舶は、それぞれの特徴を活かし、地域の交通と観光を支えています。やまさ海運は、今後も新たなサービスや運航形態を模索し続けることでしょう。

まとめ

やまさ海運株式会社は、地域の重要な交通機関として、高速船や遊覧船を通じて長崎の魅力を発信しています。安全で快適な航行を提供し、地域活性化に寄与するその姿勢は、今後も多くの人々に支持されることでしょう。

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