やまだないと

やまだないと：多彩な表現で魅せる漫画家の軌跡

やまだないと（1965年 10月19日生まれ）は、佐賀県唐津市出身の日本の漫画家です。初期には山田朝子、加賀マヒルといったペンネームも使用していました。彼女の作品は、少女漫画から青年漫画まで幅広く、独特な世界観とキャラクター描写で多くの読者を魅了しています。

経歴

九州デザイナー学院放送映画学科を卒業後、山田朝子の名で少女漫画家として活動を開始しました。その後、青年誌へと活動の場を移し、1987年に「キッス」で、やまだないとのペンネームでデビューを果たしました。1996年からはMacを画材として使用し始め、デジタル作画にも積極的に取り組んでいます。1990年代後半からは、『COMIC CUE』、『マンガ・エロティクス』、『FEEL YOUNG』などの雑誌を中心に活躍しました。

近年では、2021年に京都のトランスポップギャラリーで個展「BAD GIRLS」、同年には東京のギャラリーVOIDで個展「放蕩娘」を開催するなど、精力的に活動を続けています。

主な作品

やまだないとの作品は多岐にわたりますが、特に注目すべきは以下の作品です。

東京座：独特な世界観が魅力的な作品。
コーデュロイ：繊細な心理描写が光る作品。
西荻夫婦：日常を描いた温かい作品。
フレンチドレッシング：映画化もされた人気作。
L'amant ラマン：こちらも映画化された作品。
王様とボク：こちらも映画化された作品。

作品リスト

以下に、やまだないとの主な連載作品と単行本をまとめました。

主な連載作品

キッス（1990年、週刊ヤングマガジン）
42℃物語（1991年、ヤングマガジン増刊海賊版）
チャージ（1992年、狩撫麻礼原作、コミックジャングル）
王様とボク（1992年、週刊ヤングサンデー）
ヤング・アンド・ティアーズ（1993-94年、コミックスコラ）
しましまのぶちぶち（1994-95年、どーぶつくん）
42℃物語（1995年、ミスターマガジン）※1991年作とは別作品
L'amant ラマン（1995-96年、WEEKLY漫画アクション）
エロマラ（1996年、Qyar Lovely!）
ビューティフル・ワールド（1998-99年、CUTiE Comic、FEEL YOUNG）
西荻夫婦（2000-01年、FEEL YOUNG）
フィガロ（2003-2005年、西田俊也原作、FEEL YOUNG）
お針子マチルド（2006年- 、FEEL YOUNG）

その他の単行本

ピース!（1986年、山田朝子名義）
恋に似ている（1994年）
フレンチドレッシング（1995年）
さよならおやすみまたあした（1996年）
MIOU MIOU ミウミウ（1998年）
バイエル[太陽の下の18歳]（1999年）
バイエル[なつびより]（1999年）
ガールフレンズ（1999年）
東京座（1999年）
コーデュロイ（2000年）
FAXPRESS （2000年、三好銀共著）
傷だらけの天使 （2000年、市川森一原案・西田俊也脚本）
Yの思い出（2001年）
イはイチゴのイ（2001年）
ポルノ青春狂走曲（2002年）
Girl Friday（2002年）
コーヒーアンドシガレット（2005年）
ソラミミ（2005年）
ペリカン通り（2005年）
ボーイフレンド男の子じゃないとだめなんだもの（2006年）
ハルヒマヒネマ（2008年）
ビアティチュードBEATITUDE 1（2008年）
家族生活（2009年）

その他の活動

やまだないとは、漫画制作以外にも多岐にわたる活動を行っています。

パリの友達（1999年、ナツヨウコ共著）：パリのガイド本。
文藝別冊やまだないと総特集（2004年）：彼女の作品を深く掘り下げた特集。
プリンセスプリンセス「プリ2 〜PRINCESS PRINCESS BEST OF BEST〜」（2006年）：ジャケットイラストを担当。
メールマガジン「コーヒー＆シガレッチョ」：エッセイや写真などを掲載。
子宮の記憶（2013年、島田佳奈著）：装画を担当。

また、テレビ番組や映画の脚本、原作としても活動しています。

脚本作品

出会いのストーリー（2001-2003年、フジテレビ系）：2002年8月分
私立探偵濱マイク（2002年7月-9月、日本テレビ系）：第10話

映像化作品

映画フレンチドレッシング（1998年）
映画 L'amant ラマン（2004年）
映画王様とボク（2012年）
オリジナルビデオエリ従姉弟関係（2003年）：原作『いとこ同士』（『恋に似ている』収録）
オリジナルビデオ天使の病ひ（2003年）：原作『エロマラ』

外部リンク

やまだないと (@naito_stylo) - X（旧Twitter）
やまだないと (yamadanaito) - note
やまだないと：公開作品 - マンガ図書館Z
やまだないと[1] - 旧ホームページ

やまだないとは、その独特な画風とストーリーテリングで、多くのファンを魅了し続けています。少女漫画から青年漫画、そしてデジタル作画へと進化を遂げながら、常に新しい表現に挑戦する彼女の今後の活躍にも目が離せません。

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