ゆく年くる年 (民間放送AMラジオ)

ゆく年くる年（ラジオ年越し番組）

「ゆく年くる年」は、1955/1956年の年越しから2000/2001年の年越しまで、日本の民放AMラジオ各局が共同で制作し、放送していた特別な年越し番組です。ラジオたんぱ（現在のラジオNIKKEI）も参加し、毎年12月31日から1月1日にかけて放送されていました。

放送の歴史

番組は1955年の年末にスタートし、当初はコカ・コーラボトラーズがスポンサーを務めていたため、「コカコーラ・ラジオスペシャル」というタイトルがついていました。1962年までは、在京キー局を含む30以上の放送局が共同で番組を制作していました。

1963年から1965年にかけては、ネットワークごとに異なる番組が放送されるようになりました。例えば、TBSなどのJRN系列では「ゆく年くる年」が放送されましたが、文化放送などのNRN系列では別の「ゆく年くる年」が放送されました。ラジオたんぱや、共同制作に参加しなかったラジオ関東も、独自の番組を放送していました。

その後、ニッポン放送、文化放送、TBSラジオといった在京キー局が輪番制で番組を制作する体制となりました。この番組は、すべての中波ラジオ局と短波放送のラジオたんぱで放送されていました。ラジオたんぱでは、通常放送されていた「大学受験ラジオ講座」が休止となり、この特別番組が放送されました。ただし、直後の長時間ニュースは30分遅れて放送されていました。

20世紀最後の年明けとなる2000/2001年の年越し（文化放送制作）をもって、共同制作は終了しました。

共同制作終了後

共同制作終了後、各AMラジオ局は独自の年越し特番を制作・放送するようになりました。人員や予算の都合上、ニッポン放送、文化放送、TBSラジオのいずれかの特番をネット受けする局や、通常の録音ネット番組を放送する局も存在します。しかし、放送枠は通常編成であっても、内容は実質的に年越し企画となっている場合がほとんどです。例外として、岐阜放送ラジオは2021年以降、年越し特番を取りやめ、通常通り24:00に放送を終了し、元日の6:00から放送を開始しています。

ラジオNIKKEIは、深夜放送枠を縮小する番組編成に移行し、番組が終了した2001年以降は、民放連加盟局の中で唯一、年越しの放送を行っていませんでした。しかし、2012年には自社制作の特番を放送し、12年ぶりに年越しの放送を復活させました。

「ゆく年くる年」は、ラジオを通して多くの人々に親しまれた年越し番組であり、その終了後も各局の特色を活かした年越し番組が放送され続けています。

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