ゆびきり (曖昧さ回避)

「ゆびきり」という言葉は、主にいくつかの異なる意味合いや事柄を指して用いられます。最も一般的には、人との約束事を確認する際に、お互いの小指を絡ませ合う仕草や、その行為を指す言葉として知られています。この習俗は、単なる遊びの範疇を超え、特に子供たちの間で、真剣な誓いの証として広く行われています。この慣習は、日本をはじめとする東アジアの一部地域に古くから伝わる文化的な行為の一つです。

一方、「ゆびきり」という言葉は、同音異義語として「指詰め（ゆびつめ）」とも関連付けられることがあります。指詰めとは、自身の指の一部を刃物などで自発的に切断する行為を指します。これは、謝罪や責任を示すための極端な手段として行われることがあり、しばしば暴力団など特定の社会集団との関連が指摘されます。また、歴史的には、指を切り落とすことが刑罰として課される事例も存在しました。これらの「指詰め」や刑罰としての指切断と、約束の儀式としての「ゆびきり」は、言葉や漢字表記（「指切り」と「ゆびきり」）で関連付けられることはありますが、その意味するところや背景は全く異なります。

「ゆびきり」、「指切り」、「ユビキリ」といった表記は、約束の行為や指詰めの意味だけでなく、様々なフィクション作品や音楽作品のタイトルとしても頻繁に使用されています。これらの作品は、約束、別れ、誓いといったテーマを扱っていることが多く、言葉の持つ象徴性がタイトルに反映されています。

具体的には、以下のような作品が存在します。

漫画: 芦原妃名子氏による『ユビキリ』という作品があります。
テレビドラマ: 1973年にTBS系列で放送された『ゆびきり』というドラマや、フジテレビ系列で放送された『ゆびきりげんまん』というドラマがあります。
楽曲:
大瀧詠一氏の1972年のアルバム『大瀧詠一』に収録されている「指切り」。
一青窈氏のシングル曲「指切り」。
ユンナ氏のシングル曲「ゆびきり」。
★ジョージ★氏のシングル曲「ゆびきり」。
つじあやの氏のシングル曲「ゆびきり/星降る夜のクリスマス」に収録されている「ゆびきり」。
平井堅氏の楽曲「ゆびきり」（アルバム『Stare At』に関連）。
中村中氏の楽曲「ゆびきり」（シングル「風になる」に関連）。
裕木奈江氏の楽曲「ゆびきり」（作詞：秋元康、作曲：筒美京平、アルバム『森の時間』に収録）。
山本彩氏の楽曲「ゆびきり」（アルバム『identity』に収録）。
アニメ版『ご愁傷さま二ノ宮くん』のオープニングテーマ曲「ユビキリ」。
さくら学院の楽曲「ユビキリ」（2017年発表のアルバム『さくら学院 2016年度 〜約束〜』に収録）。
* すこっぷ氏が作詞・作曲・編曲を手がけた、ヴァーチャルボーカル初音ミクによる楽曲「指切り」。

このように、「ゆびきり」という一つの言葉は、約束の儀式、あるいは自傷行為という身体的な行為、そして数多くの創作物のタイトルとして、多層的な意味と広がりを持つ言葉です。文脈によってどの「ゆびきり」を指すのかを判断する必要があります。

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