ららぽーとスキードームSSAWS

ららぽーとスキードームSSAWS（ザウス）

ららぽーとスキードームSSAWS、通称「ザウス」は、千葉県船橋市浜町にかつて存在した屋内スキー場です。1993年7月にオープンし、2002年9月30日までの約9年間営業していました。このスキー場は、巨大迷路の跡地に建設され、当時は世界最大の屋内スキー場であり、特に注目を集めました。

概要

ザウスの特徴は、その大きさと斬新な設計にあります。高低差は設備として100メートル、ゲレンデとして約80メートル、全長500メートル、幅は約100メートルに達し、まさに施設としてのスケールが圧倒的でした。この施設は、三井[[不動産]]が建設し、運営は船橋ヘルスセンターを手掛ける株式会社ららぽーとが担当していました。施工は鹿島建設が行い、総工費は約400億円にものぼりました。

ゲレンデは、初級者用エリアが大半を占め、上部には中級者向けのイエローコースと上級者向けのレッドコースが設けられており、様々な技術レベルのスキーヤーが楽しむことができました。さらに、ザウスは屋内スキー場として日本初のリフトを導入しており、特にリフトの設置に関しては風速計の存在が求められ、法令と実情の不一致が話題となりました。

名称の由来

「SSAWS」という名前は、『Spring Summer Autumn Winter in Snow』の頭文字に由来しています。これは、年間を通じてスキーを楽しめる施設であることを強調したネーミングです。

施設の特徴

ゲレンデ内は空調設備で-4〜-3°Cに保たれ、真夏の日中でも-2°Cを維持し、四季を通じてまるで真冬のような滑走体験を提供していました。降雪設備は革新的で、天井から霧吹きで吹きかけられた微細な水滴に冷風を当てることで、本物のパウダースノーに近い雪を作り出す仕組みでした。

さらに、ザウスは下水処理を考慮し、メッシュの排水システムを設け、雪が溶けても底に氷がたまらない工夫がされていました。ゲレンデと一般スペースの間には密閉型の回転ドアが設置され、室内環境を維持していました。

ゲレンデにはリフト2基とエスカレータータイプのベルトコンベアが設置されており、入場料金は当初5,900円でしたが、後に5,400円へと見直されました。また、利用者増加によって料金体系も柔軟に変更され、様々な割引も導入されましたが、これが運営に影響を与える原因ともなりました。

併設施設

ザウス内には多彩な併設施設が存在していました。ドライクリーニングのレンタルエリアや、ゲレンデを見ながら食事ができるファストフード店、カフェテリア方式のレストラン、スキー用品ショップなど、多くの利用者にサービスを提供していました。一方で、複数のレストランやショップは次第にテナント数が減少し、閉店が相次いだ時期もありました。

建築的特徴

ザウスの建設は鹿島建設によって行われ、耐震性能を向上させるために「ジョイントダンパーシステム」という先進的な技術が採用されました。これにより、長大な構造物でも地震対策が施され、安全性が確保されていました。

解体と跡地利用

2002年の営業終了後、ザウスは2003年から2004年にかけて解体され、その跡地にはスウェーデンの家具店イケアが開業しました。また、マンションの開発も進み、今では新しいコミュニティの中心地となっています。

当施設は日本のスキー文化に重要な影響を与え、その存在は今でも多くの人々の記憶に留まっています。

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