ららマジ

『ららマジ』について

『ららマジ』（RARAMAGI）は、株式会社Wright Flyer Studiosによって開発・配信されたスマートフォン向けのゲームアプリである。本作は、2017年1月25日にサービスを開始し、基本プレイは無料だが、アイテム課金のシステムが採用されていた。残念ながら、2020年6月3日をもってサービスは終了した。

2020年9月10日、小説化プロジェクトがクラウドファンディングにより開始され、2021年7月には本作のメインストーリーに基づく小説『ららマジ ノベライズ 〜調律師とアインヘリャルの少女達〜』が、支援者へと届けられた。

ゲームの概要

本作は、Wright Flyer Studiosとアニメ制作会社A-1 Picturesの共同開発による新規IPであり、音楽をテーマにした冒険ストーリーが展開される。メインシナリオライターには、ACG作品を多く手掛けた西村悠が起用され、キャラクターデザインはアニメーターの飯塚晴子が担当。音楽は伊藤賢治が手がけ、ゲーム内での演出がプレイヤーを引き込んだ。

初期には『ホニャららMAGIC♪』というタイトルで発表されたが、クローズドβテストを経て現在の『ららマジ』に改称された。2020年のアップデートでは、A-1 Picturesのロゴが同社から分割されたCloverWorksのものに変更された。

物語は、ある「呪い」によって廃部の危機にある「東奏学園器楽部」を舞台にしており、プレイヤーは器楽部の部員として30人以上のヒロイン達を呪いから救う役割を担う。メインストーリーは、Live2Dアニメーションやフルボイスの演出が施されており、各ヒロインごとの物語が一幕にまとめられて展開されている。

プレイスタイル

ゲームプレイはストーリーパートと戦闘クエストパートが交互に配置されており、ストーリー進行における対話と、アクションによるクエストが組み合わせられている。戦闘は横スクロールアクションで行われ、プレイヤーはヒロインたちのミニキャラクターを操作し、ノイズと呼ばれる敵と戦う。また、オートモードも搭載されており、簡単に操作できる仕様となっている。

特に印象的なのは、キャラクターたちの必殺技「ドレスペル」であり、MPを消費して様々な効果をもたらすことができる。戦闘中に「アンサンブルモード」を発動すると、全員が同時に攻撃可能になり、戦闘の戦略性が増す。さらに、「おでかけ」という機能を利用して、ヒロインたちとのコミュニケーションやキズナを深めることもできる。

ストーリー

物語の主人公はチューナーであり、音楽の調律師を目指して東奏学園に入学した。彼は、器楽部の定期演奏会で「魔法の音」に魅了され、部の存続を賭けて奮闘する。部長の草薙百花から器楽部の戦士たちが呪いに苦しんでいることを知った彼は、音楽を取り戻すための冒険を始める。物語は、音楽の精霊を名乗る猫・ホニャとの出会いを皮切りに展開し、呪いを解くための神具「ノートゥング」を手に入れることで、仲間たちを救出する使命を果たしていく。

キャラクター

本作には個性豊かなヒロインたちが多数登場し、各キャラクターはそれぞれ異なる楽器や属性を持っている。彼女たちは、チューナーとの関わりを通じて成長し、それぞれの物語が交錯していく。特に、菜々美や絢瀬凜といった主要キャラクターは、プレイヤーの心を掴む要素となっている。

総評

『ららマジ』は、ストーリー、音楽、キャラクターの全てが見事に融合した作品で、多くのプレイヤーから愛された。2020年にサービスを終了したものの、その記憶は小説やさまざまなメディアを通じて今もなお生き続けている。多くのファンに影響を与えたこの作品がもたらした感動は、これからも語り継がれていくことであろう。

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