ろぼっ子ビートン

概要

『ろぼっ子ビートン』は、1976年10月12日から1977年9月27日までTBS系列で放送されたアニメーション作品です。本作は大隅正秋の原作に基づき、東北新社と東急エージェンシーの共同制作で、アニメ制作は創映社（後の日本サンライズ）が担当しました。

この作品は、サンライズの飯塚正夫によると、「『オバケのQ太郎』と『ドラえもん』を組み合わせたような、純粋に子供向けのアニメ」としています。番組は基本的に30分で、AパートとBパートに分かれ、各回2つのエピソードを放送しました。ただし、第19話、第37話、第38話、第40話、第41話、第50話に関しては、30分で1話が構成されました。

本作の原作、監督、作詞は、『ルパン三世』の初代監督として知られる大隅正秋が担当し、キャラクターデザインや作画監督は『機動戦士ガンダム』で有名な安彦良和が手がけました。

ストーリー

物語は、日本に住む少年マーちゃんが、アメリカのおじさんから送られてきた組み立て式のロボットを受け取ることから始まります。マーちゃんは町の発明家ノーベルさんにロボットを組み立ててもらいますが、誤って余計な部品を組み込んだり、回路を間違えて接続した結果、自立した意思を持つロボット「ビートン」が誕生します。

ビートンは2頭身で、ロケット噴射により空を飛ぶことができ、驚異的な力を秘めた高性能ロボットとして完成します。物語は、マーちゃんや彼の友達であるうらら、いたずら好きなガキおやじやその子分、さらにはガキおやじが作ったロボット「ブリキン」や、可愛らしいロボット「ネンネン」とともに、ドタバタのコメディ的な冒険を展開します。

登場キャラクター

• - ビートン: アメリカ製の組み立て式ロボットで、マーちゃんの親友として彼とのコミュニケーションが重要な役割を果たします。途中で水に弱いという特性も持ち合わせています。
• - マーちゃん: ビートンの所有者で、思いやりのある小学生。見た目はダメな子のように見えますが、物語が進むにつれ成長していく様子が描かれています。
• - トン子: マーちゃんの妹で、ビートンやマーちゃんのイタズラをすぐに親に告げる役割を果たしています。
• - うららちゃん: 美少女でマーちゃんの同級生。物語の中で彼と複雑な感情を持ちます。
• - ガキおやじ: いじめっ子でありながら、ビートンに少しずつ心を開いていく側面も持つキャラクター。
• - ブリキン: ガキおやじがビートンに対抗するために制作したロボットで、そのクールな外見とは裏腹に知能が低いことが特徴です。
• - ネンネン: 美少女ロボットで、独特のお色気キャラクターとして登場します。

スタッフ

本作の制作には多くの才能豊かなスタッフが集まりました。原作は大隅正秋と飛行船企画が担当し、プロデューサーには渋江靖夫や松島忠などが名を連ねています。音楽は藤沢守が手がけました。監督は原作と同じく大隅正秋です。

音楽

オープニングテーマ「わたしのビートン」やエンディングテーマ「なぜ？なぜ？ビートン」などの楽曲も本作の魅力の一部で、大和田りつ子によって歌われました。

放送と再放送

『ろぼっ子ビートン』は1990年代に一部エピソードがビデオソフトとして発売され、2000年にはAT-Xで全話が再放送、2009年にはファミリー劇場でHDリマスター版として放送されました。オリジナル版や漫画版も存在し、多くの世代に愛され続けている作品です。

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