わかつきめぐみの宝船ワールド

『わかつきめぐみの宝船ワールド』は、1987年にビクター音楽産業からリリースされた、漫画家わかつきめぐみの作品をモチーフとしたイメージアルバムです。少女漫画雑誌『LaLa』(白泉社)で連載を持っていたわかつきめぐみの世界観を、音楽を通して表現した意欲作として、当時話題を呼びました。

制作の背景

アルバム制作のきっかけは、1986年8月に『LaLa』で「So What?」を連載していたわかつきのもとに、作品のレコード化の話が舞い込んだことでした。かねてよりムーンライダーズのファンであったわかつきは、プロデューサーとして鈴木慶一を希望。鈴木が快諾したことで、アルバム制作が本格的に始動しました。わかつき自身は歌唱を辞退し、作詞という形で楽曲制作に参加しています。

参加ミュージシャン

プロデューサーの鈴木慶一を中心に、ムーンライダーズのメンバーをはじめとする、豪華ミュージシャンが多数参加しています。わかつきめぐみの人脈と、鈴木慶一の音楽センスが融合した、贅沢な一枚と言えるでしょう。

収録曲について

アルバムには、わかつきの代表作である「So What?」「トライアングル・プレイス」「月は東に日は西に」「ぱすてると〜ん通信」などの世界観をイメージした楽曲が収録されています。各楽曲は、作品に登場するキャラクターやシーンをモチーフにしており、聴くことでわかつき作品の世界に浸ることができます。

[So What?]]：同名作品のイメージソング。鈴木智文]や飯村直子(Nav Katze)、[[野宮真貴が参加。
異生物接近：『トライアングル・プレイス』に登場する「もののけくん」などを下敷きにしたインストゥルメンタル。
ハハハ、カナシ：「月は東に日は西に」に登場する高橋梅子のイメージソング。
だって気にいんないんだもん：「ぱすてると〜ん通信」のパムがベースになっている楽曲。
ぱすてると〜ん通信：同名作品のイメージインストゥルメンタル。
梅(プラム)ブラザーズのテーマ：「So What?」に登場するスパイ、梅1号・梅2号・梅3号のイメージインストゥルメンタル。
あの日のPhotograph：「CHARACTERS ALBUM」をベースにした楽曲。
WAKE UP!：「So What?」の主人公、暮里阿梨の昼寝の様を描いたイメージソング。
米犬ワルツ：「月は東に日は西に」の人気キャラクター、米犬のイメージソング。
宝船船上大宴会：アルバムの核となる楽曲。30人以上の制作関係者が参加したコント仕立ての楽曲。

CD版には、「宝船船上大宴会〜放送劇MIX」と「米犬ワルツ〜オーケストラ・ヴァージョン」が追加収録されています。

その他

CDDBへの登録は全ての曲が鈴木慶一名義になっています。また、ジャンルはChildren's Musicとなっています。

『わかつきめぐみの宝船ワールド』は、わかつきめぐみ作品のファンはもちろん、ムーンライダーズや周辺ミュージシャンのファンにとっても、貴重な一枚と言えるでしょう。わかつき作品の独特な世界観と、豪華ミュージシャンによる音楽が融合した、聴きごたえのあるアルバムです。

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