わが家の歴史

わが家の歴史

『わが家の歴史』は、フジテレビ系列で2010年4月に放送された3夜連続のスペシャルドラマです。この作品は開局50周年を記念して制作され、家族をテーマにした物語が描かれています。企画自体は2006年に始まり、4年の構想期間を経て、全体で5年をかけて形になりました。

概要

昭和2年から39年までの日本の激動の時代を背景に、八女家という一家が直面する苦悩と希望を描いています。脚本は著名な脚本家・三谷幸喜が手掛け、その中で多くの実在の人物や出来事が登場します。史実を織り交ぜた物語展開は、視聴者に深い感動を与えました。放送当時、このドラマは2010年度の国際ドラマフェスティバル in TOKYOの単発ドラマ部門でグランプリを受賞しました。

2011年の再放送は東北地方太平洋沖地震の影響を受け、「日本の絆スペシャル」と題されました。この際、三夜の物語が少し短縮されて放送されていますが、三谷氏の被災者へのメッセージも交えられ、視聴者に感動を呼び起こしました。

あらすじ

物語は、終戦を迎えた昭和20年の博多を舞台に展開します。父・時次郎は失敗続きの事業家で、一家は極貧に喘いでいました。長女の政子は、家計を支えるためにクラブ「長い夜」で働き始め、そこで出会った実業家・鬼塚大造と運命的に結びつくことになります。大造は既婚者ですが、彼との“結婚”を決意した政子は、博多から東京へと移り、彼の事業展開にともない新たな生活を始めます。

彼女の成長と家族の絆が描かれる中、活き活きとした登場人物たちが魅力を放ちます。政子の弟妹たちもそれぞれに成長し、希望を見出していくストーリーは、視聴者に共感を呼び起こします。物語は、波乱万丈の人生を与えられた八女家の人々の視点から語られるため、その時代背景が色濃く感じられます。

登場人物

八女家の人々

• - 八女政子（柴咲コウ）: 家族を支えるために働く長女。愛と財産が交錯する複雑な家庭環境を抱えて成長する。
• - 鬼塚大造（佐藤浩市）: 商売人として成功するも、私生活は複雑。
• - 八女時次郎（西田敏行）: ヘマを繰り返す父親。
• - 八女マキ（富司純子）: 家族思いの母親で、政子の職業に反対しながらも助け合う姿が描かれる。
• - 八女義男（松本潤）: 東大生でロケット研究を志す長男。
• - 八女宗男（佐藤隆太）: コメディアンを目指す次男。
• - 八女波子（堀北真希）: 出版社で働き、作家と結婚。
• - 八女房子（榮倉奈々）: 美術大学で学び、手塚治虫のアシスタントに。
• - 八女実（加藤清史郎、役所広司ナレーション）: 政子と大造の息子。

物語を貫くテーマは、家族の絆や時代の変化に立ち向かい、生き抜く力です。さまざまな出会いや別れを通じて、八女家の人々がどのように成長していったのかを知ることで、視聴者は感情移入できるのです。

最後に

『わが家の歴史』は視聴者に強いメッセージを残し、感動的なドラマとして高く評価されています。三谷幸喜の脚本は、過去の歴史がどのように私たちの人生に影響を与えているのかを考えさせる内容となっており、これからも多くの人に観られるべき作品です。

もう一度検索