わすれもの (アルバム)

アルバム『わすれもの』の概要

フォークデュオ「グレープ」のデビューアルバム『わすれもの』は、1974年8月25日にリリースされました。このアルバムは、彼らの代表曲「精霊流し」が大ヒットしたことを受けての作品です。アルバムには、歌詞や曲に関しての謝辞が記されており、特に宮崎康平や建具屋の加藤さんへ感謝の意が表されています。また、「精霊流し」と「雪の朝」といった楽曲の楽譜も収められています。

その後、『わすれもの』はカセットテープ企画「2 for 1」として、次作の『せせらぎ』と共にリリースされました。この際には『わすれもの』がA面、そして『せせらぎ』がB面に収録されていました。また、2005年の再発売時には「精霊流し」と「雪の朝」のシングルバージョンが追加され、アルバムには未収録だった「虹がかかったら」もボーナストラックとして収められました。

収録曲

SIDE 1

• - 精霊流し 1974年4月25日シングルリリース。大ヒットを記録したこの楽曲は、別テイクで収録されています。B面は「哀しみの白い影」。
• - もしかしたら君は空を飛ぶんじゃないかな? 編曲は吉田正美です。
• - 紫陽花の詩 長崎の景色を描いた歌。宮崎康平からも高く評価された一曲です。編曲はさだまさし。
• - ひとり占い 後にさだのバックメンバーとなる石川鷹彦がギターで参加。1974年10月25日発売のシングル「追伸」のB面にも収録されました。
• - 蝉時雨 デビューシングルのB面曲「虹がかかったら」の原曲として知られています。
• - 春への幻想 この楽曲は小野崎孝輔による編曲が施されています。

SIDE 2

• - 雪の朝 グレープのデビュー曲であり、1973年10月25日にシングルリリースされています。この曲も別テイクで収録されています。編曲は青木望。
• - 魔法使いとフリージア 編曲は吉田正美。
• - 告悔 吉田正美がリードヴォーカルを担当。
• - 哀しみの白い影 シングル「精霊流し」のB面曲としても知られています。
• - しおれた花 この楽曲はさだまさしの編曲によります。
• - あこがれ チャイコフスキーのピアノ協奏曲からインスパイアを受けた作品です。

参加アーティスト

このアルバムには多くの素晴らしいアーティストが参加しました。ギターには石川鷹彦や津村泰彦が名を連ね、ベースには岡沢章などが加わっています。また、ドラムスには村上秀一、ピアノには木田高介が担当しました。さらに、ストリングスアンサンブルやコーラスにも華を添えており、楽曲がより深い特性を持つように仕上がっています。

再発盤と収録内容

再発売に際しては、初期のカセットテープやCDでは曲順が変更されることもありました。1997年に行われた再発の際には、オリジナルの曲順に戻され、CDにはプリエンファシス処理が施されました。さらに2005年の再リリースではデジタルリマスタリングが行われ、ボーナストラックも追加されました。ボーナストラックには「雪の朝 (シングル・バージョン)」や「虹がかかったら」などが含まれ、しっかりとした音質で名曲を楽しめるようになっています。

このように、アルバム『わすれもの』は時代を超えて愛され続ける作品として、フォーク音楽の重要なマイルストーンとなっています。

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