アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲

『アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲』

『アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲』（原題：Iron Sky: The Coming Race）は、2019年に公開されたSF映画で、フィンランド、ドイツ、ベルギーの合作です。この作品は、2012年に公開された『アイアン・スカイ』の続編として、ティモ・ヴオレンソラ監督が引き続き製作を手掛けています。

あらすじ

物語は2018年に始まります。地球は月面ナチスとの戦争と、続いて勃発した核戦争によって文明が崩壊しました。生き残った月面の人々は、地球からの脱出者たちと共に月面基地で生活を始めます。

2047年、月面基地は老朽化が進み、重要なエネルギー源であるヘリウム3基地の爆発事故によって存続が危機に瀕していました。この時期、スティーブ・ジョブズを崇拝するカルト団体「ジョブズ教」が勢力を拡大しており、基地内部の人間関係も複雑化しています。主人公オビは、唯一のエンジニアとして基地の未来と病気の母・レナーテの健康を心配しています。

ある日、地球の旧ロシア地域から脱出してきたサーシャたちの一行と共に、元月面ナチス総統コーツフライシュが月面基地に帰還します。オビは彼から提供された未知のエネルギー「ヴリル・ヤー」を使用して、母の回復を図ることに。しかし、コーツフライシュは自身がレプタリアン・ヴリル族で、人類を創造した者であることを告げ、彼女にアガルタの「聖杯」を手に入れて基地を救うよう指示を出します。

オビはサーシャと友人マルコム、そしてジョブズ教の幹部ドナルドとともに、聖杯を探しに地球へ向かいます。その途中で、アガルタにいるヴリル族の指導者たちが人類を駆逐しようと画策していることが明らかになります。彼らは、核戦争の元凶となったアメリカ大統領を粛正する準備を進めているのです。

クライマックス

オビたちはアガルタに到着しますが、ドナルドと彼の部下は途中で捕まってしまいます。オビとサーシャは聖杯を手に入れるも、アガルタの太陽が崩壊し、アガルタ自体も滅びの危機にさらされます。逃げる途中で、マーガレット・サッチャーやウサーマ・ビン・ラーディンがオビたちを追いかけてくる中、意を決して逃げることに成功します。

月面基地に帰還したオビたちは、ムーンナチスのコーツフライシュによって聖杯を狙われます。サスペンスが高まる中、レナーテは自分を犠牲にしてオビに逃げるように命じ、コーツフライシュとの対決が繰り広げられます。最終的に、オビはサーシャのノキア3310を使い、コーツフライシュの宇宙船を自爆させ、危機を脱します。最後は新たな居住地を求めて火星へ向かう決意を固め、物語は幕を閉じます。

キャスト

• - オビ・ワシントン - ララ・ロッシ（坂本真綾）
• - サーシャ - ウラジミール・ブルラコフ（峰晃弘）
• - マルコム - キット・デイル（関口雄吾）
• - レナーテ・リヒター - ユリア・ディーツェ（小若和郁那）
• - アメリカ合衆国大統領 - ステファニー・ポール
• - ドナルド - トム・グリーン（上別府仁資）
• - コーツフライシュ - ウド・キア（野島昭生）

制作背景

2012年には続編の企画が発表され、クラウドファンディングによって funding が集まるなど、話題を集めました。その後、多くのトラブルや変更があったものの、最終的には2019年に公開される運びとなります。

最後に

本作は、前作のユーモアとスリルを引き継ぎながら、新たな困難に挑むキャラクターたちの姿を描き、SFファンにとって楽しめる内容となっています。それぞれのキャラクターの独特な魅力と、展開の意外性は、視聴者を引き込む要素となっているのです。

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