アイギナ島

アイギナ島：古代と現代が織りなすエーゲ海の楽園

アイギナ島は、エーゲ海、サロニコス湾の中央に位置する、ギリシャ領の島です。古代ギリシャにおいてはアテネと並ぶ都市国家として栄え、現在では美しいビーチと穏やかな気候から人気のリゾート地となっています。アテネからフェリーで約40分というアクセスの良さも魅力です。

ギリシャ神話に彩られた島の名前

アイギナ島という名は、ギリシャ神話に登場するアイギーナ（アイアコスの母）に由来するとされています。また、古代クレタ島ではオイノピアと呼ばれていたという説もあります。現代ギリシャ語では「エイナ島」とも表記され、ラテン語由来の「アエギナ島」表記も用いられています。

地理：多様な風景と豊かな恵み

サロニカ諸島最大の島であるアイギナ島は、東西約15km、南北約10kmの三角形状をしており、面積は約87平方キロメートルです。人口は約1万3千人（2021年国勢調査）で、最大の集落は島と同名のエギナ（約7,410人）です。アテネの南西約37km、コリントスの南東約48kmに位置し、ガラタスからは北へ約28kmです。

島の約3分の2は火山地形であり、最高峰はオロス山（標高531m）です。北西側には肥沃な平地が広がり、ブドウ、オリーブ、ピスタチオなどの農作物が栽培されています。美しいビーチは観光客に人気で、釣り客にも賑わっています。

歴史：栄華を極めた古代都市国家

紀元前2000年頃にはミノア文明の影響を受けた痕跡が見られます。紀元前6世紀から紀元前5世紀にかけては、海上交易の中心地として大きく発展し、アテネと覇権を争うほどの勢力を誇っていました。しかし、紀元前5世紀前半にはアテネに敗れ、その勢力は衰えていきます。

行政区画：エギナ市

アイギナ島は、アッティカ地方諸島県に属するエギナ市（Δήμος Αίγινας）を形成しています。これは、2011年に施行されたカリクラティス改革によるものです。改革以前はピレウス県に属していましたが、諸島県に分割された際に、エギナ市は他の自治体との合併を行わず、独立を維持しています。

アイギナ島ゆかりの人物

アイギナ島には、歴史上著名な人物を多く輩出しています。その中には、ビザンツ帝国の医師であるアイギナのパウロス（625年頃 – 690年頃）、正教会の神学者で聖人であるエギナのネクタリオス（1846年 – 1920年）、そして韓国正教会府主教であるアンヴロシオス (韓国府主教)（1960年 – ）などが含まれます。

まとめ：魅力あふれるアイギナ島

アイギナ島は、古代の歴史と美しい自然が調和した、魅力あふれる島です。豊かな歴史、美しいビーチ、そして美味しい農作物。アクセスも良く、日帰り旅行にも最適です。エーゲ海を訪れた際には、ぜひアイギナ島にも足を運んでみてください。

もう一度検索