コリントス

コリントスの概要

コリントス市は、ギリシアのペロポネソス地方に位置する重要な港湾都市です。アテネから約78km南西にあり、古代ギリシャ時代から栄えてきた歴史ある町として知られています。この地は、コリントス地峡にあたり、コリンティアコス湾とサロニコス湾に挟まれていることから、交通や貿易の要所としての役割を果たしてきました。現在のコリントス市は、1858年の大地震以降に再建され、19世紀半ばからの新しい市街地が存在します。

市の名前と地理

「コリントス」の名称は、ギリシャ語では「Κόρινθος」と表記され、英語では「Corinth」と呼ばれています。地理的には、周辺の自然環境が多様で、コリンティアコス湾側には平野が広がっていますが、サロニコス湾側は山がちで、人口は北部の平野部分に集中しています。2001年の国勢調査によると、コリントスの人口は29,787人とされています。

歴史的背景

コリントスは紀元前9世紀にドーリア人によって建設され、伝説によれば、神話の英雄シーシュポスが創設者とされ、彼の血筋が王を名乗りました。古代ギリシャ時代には商業都市として栄え、アプロディーテーを主神とし、その神殿には多くの聖娼が仕えていたと言われています。ペロポネソス半島とギリシャ本土を結ぶ交通の要所として、コリントスは交易の中心地となり、その繁栄を維持していました。

ペロポネソス戦争では、アテナイとの敵対関係があり、同時にスパルタ側に付きました。この戦争の終結後、コリントスはスパルタの影響下に入りましたが、再びアテナイと敵対し、コリントス戦争を引き起こしました。紀元前146年にはローマ軍による大規模な攻撃を受け、完全に破壊されましたが、その後再建され、紀元前44年にはカエサルによって新たに町が再生されました。

近代の発展

19世紀に入ると、大地震や火災に見舞われた後、コリントスは再建と発展を繰り返します。1858年の地震後に新しい市街地が築かれ、運河の建設も進められました。1893年に開通したコリントス運河は、ペロポネソス半島と本土間の航行を大幅に短縮しました。この運河の建設は、地域経済にも大きな影響を与えました。

産業と経済

コリントスには、これまで多様な産業が存在しており、特に銅線、石油製品、医薬品、大理石など、多くの製品が生産されています。しかし、近年では産業の空洞化も問題視されています。2001年の国勢調査では、コリントスがペロポネソス地方でカラマタに次ぐ人口を持つ都市であることが確認され、2011年には近隣の4市が合併し、さらなる発展が期待されています。

文化と観光

コリントスには、古代の遺跡や美しい自然景観が点在しており、歴史的観光地としての魅力があります。特にアクロ[[ポリス]]の遺跡や文化遺産は、多くの観光客を引き寄せています。また、スポーツ活動も活発で、サッカーは地元チームが地域リーグで活動しています。

最後に、コリントスはその歴史ある背景や地理的な要素から、観光、産業、文化の交差点としてギリシャにおける重要な都市であり続けています。

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