アイスランド大学

アイスランド大学について

アイスランド大学（アイスランド語: Háskóli Íslands）は、アイスランドの首都レイキャヴィークに位置する公立の高等教育機関です。この大学では、約32万人のアイスランドの人口のうち、3%以上に相当する約1万人の学生が11の学部において学び、各分野の専門知識を深めています。

歴史

アイスランド大学は1911年6月17日に設立されました。この大学の起源は、神学、医学、法学の3つの専門学校が統合される形で始まり、最初の学部はこれらの専門分野に特化していました。初代学長に人文学の教授であるビョルン・マグヌースソン・オールセンが任命されたことから、人文学部も新たに設立され、学問の幅が広がりました。

当初はレイキャヴィークの旧議事堂をキャンパスとして利用していましたが、大学の発展とともに新たなキャンパスが必要となりました。そのため、アイスランド議会から宝くじ事業の翌年の資金確保が認可され、1934年から宝くじが発売され、1940年に新しいキャンパスへと移転しました。現在、アイスランド大学は11の学部を擁し、教職員約400人、数千人のスタッフが働くアイスランド最大の職場となっています。現在の学長はクリスティン・インゴウルフスドゥティルで、彼女は初の女性学長でもあります。学生たちは自主的な自治組織として、Röskva、Vaka、Háskólalistinnという3つの政党を運営しています。

カリキュラム

アイスランド大学のカリキュラムは、人文学、科学、社会学の3つの大きな分野で、各分野を60単位以上履修することが卒業の条件となっています。授業は主にアイスランド語で行われていますが、多くの教材は英語で提供されており、国際的な学生は英語での試験を受けることも許可されています。

学部

アイスランド大学には、以下の11の学部があります。
1. 法学部
2. 神学部
3. 医学部
4. 人文学部
5. 経済学部
6. 工学部
7. 自然科学部
8. 社会学部
9. 薬学部
10. 歯学部
11. 看護学部

この多様な学部構成は、学生たちが多岐にわたる専門知識を身につけるための機会を提供します。

著名な在籍者

アイスランド大学には、著名な研究者や卒業生が数多く在籍しています。現在、学長のクリスティン・インゴルフスドゥティルをはじめ、政治学のHannes Hólmsteinn Gissurarsonや経済学のÞorvaldur Gylfasonなど、多様な分野の研究者が活躍しています。過去には、国家のリーダーとなったダビッド・オッドソン元首相や元大統領ヴィグディス・フィンボガドゥティルを含む、多数の有名な人物が卒業しています。

奨学制度

アイスランド大学は国立大学のため、入学金以外の授業料は無料です。生活費をまかなうために、学生の多くはアルバイトをしながら学業に励んでいます。また、アイスランドの文部科学省は特定の国からの留学生に対し、アイスランドの言語や歴史を学ぶ機会を提供し、毎年食事つきの寮を1年間無料で授与する制度も設けています。

このようにアイスランド大学は、教育と研究の拠点として、国内外の多くの学生に学びの場を提供しており、アイスランドの知識社会の発展に寄与しています。

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