アイリス (ボタン製造)

株式会社アイリス（IRIS CO.,LTD）

株式会社アイリスは、群馬県太田市に本社を構える服飾資材のメーカーです。特にボタンの製造においては国内最大のシェアを誇り、全体の約30%を占めています。同社が取り扱うボタンの種類は6000種にのぼり、色やサイズなどのバリエーションを含めると、実に30万品目に達します。また、インターネット通販も展開しており、幅広い顧客に商品を提供しています。

事業内容

アイリスは日本国内のアパレルメーカーのみならず、アメリカ、英国、カナダ、イタリアといった海外の有名ブランドにも供給を行っています。特に「メイドインジャパン」の人気上昇に伴い、中国のアパレルメーカーとの取引も増加しています。アパレル業界に留まらず、航空会社や鉄道会社、大手ホテルチェーン、飲食チェーンなどの制服向け資材、さらには学生服や医療関連資材なども手掛け、さまざまなジャンルに対応しています。近年、非アパレル向けのキャラクター雑貨部門やシリコン素材を使用した健康関連商品、医療機器などの製造も順調です。

沿革

株式会社アイリスは1950年代から射出成形技術を用いた樹脂製ボタンの製造を始めました。1948年にユリア樹脂のボタン製造を開始し、その後透明ボタンやABSボタンなど多様な商品を展開し、1960年代の初めにはアパレル業界での販売を本格化させ、劇的な成長を遂げました。1983年にはメッキの全行程ラインを社内に設置し、1990年にはシリコン製造工場を増設しました。1988年には東京で世界で唯一のボタン博物館を開館し、ボタンの美しさや文化、歴史を紹介しています。

国際的な展開にも力を入れ、1987年に香港進出を皮切りに、1991年にはフランスに子会社を設立しました。その後、台湾やフィリピン、上海にも拠点を構え、海外営業を強化しています。1994年には環境問題への取り組みも始め、エコ関連企業との連携を深めました。2004年以降はシリコン製品の需要増に応えるため、大型シリコン製造ラインを整備しました。また、2017年には健康・美容用品を取り扱うブランド「IRISライフ」を立ち上げ、新たな市場への進出を図りました。

海外展

アイリスは国際的な展示会への出展も行っており、1991年のイタリアでの展示を皮切りに、2009年以降は中国でのインターテキスタイル上海展や2014年のフランスでのプルミエール・ヴィジョンといった重要な見本市への継続的な出展を通じて、グローバルなプレゼンスを確立しています。

結論

株式会社アイリスは、ボタンやアクセサリーといった服飾資材の領域において強力な地位を築き上げ、国内外の市場で顧客のニーズに応える商品を次々と展開しています。彼らの革新的な製品と持続可能な取り組みは、服飾資材業界において新たな基準を打ち立てるものと期待されます。

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