アウトストラーダ A5

アウトストラーダ A5：トリノからモンブランへ

アウトストラーダ A5（L'autostrada A5）は、イタリアのピエモンテ州トリノと、フランス国境のモンブラン・トンネルを結ぶ高速道路です。イヴレーアやヴァッレ・ダオスタを経由し、冬季はスキー場へのアクセス、国際輸送においては重要な役割を果たしています。特にトリノ - アオスタ間は、路面凍結防止の埋め込み熱源を備えた、イタリアでも有数の先進的な道路として知られています。

歴史

1958年2月にトリノ - イヴレーア - クインチネット間の工事が開始され、3年の歳月を経て1961年5月に開通しました。その後、アオスタ西への延伸工事が段階的に行われました。

クインチネット - ヴェール：1967年7月2日開通
ヴェール - シャティヨン：1968年10月10日開通
シャティヨン - ニュス：1969年7月4日開通
ニュス - アオスタ西：1970年5月27日開通

1983年には「Società R.A.V. - Raccordo Autostradale Valle d'Aosta S.p.A.」が、アオスタからモンブラン・トンネルまでの区間の計画、建設、運営を担当することになりました。この協定により、1994年にアオスタ西 - モルジェ間、2001年6月29日にモルジェ - クールマイユール間、そして2007年にはクールマイユール - アントレーヴ間が開通し、全線開通に至りました。

現在の状況

現在の運営は、区間ごとに異なる企業によって行われています。

トリノ - クインチネット間とサンティアへの接続路：「ATIVA S.p.A.」が運営。75kmに7つのインターチェンジがあります（セッティモ・トリネーゼ、ヴォルピアーノ、サン・ジョルジョ・カナヴェーゼ、スカルマーニョ、イヴレーア、クインチネット、アルビアーノ）。
クインチネット - アオスタ間：「SAV S.p.A.」が運営。59.5kmに5つのインターチェンジがあります（ポン＝サン＝マルタン、ヴェール、シャティヨン/サン・ヴァンサン、ニュス、アオスタ）。
アオスタ - 国境間：「RAV(Raccordo Autostradale Valle d'Aosta S.p.A.)」が運営。クールマイユールには料金所があり、そこからアウトストラーダはドルネトンネルを通り、アントレーヴに至ります。アントレーヴでは、モンブラン・トンネルへと続くSS26に接続します。トンネルを抜けると、フランスの高速道路A40に合流します。

アウトストラーダ A4/A5 ディラマツィオーネ イヴレーア - サンティア

サンティア近くのアウトストラーダ A4と、イヴレーア近くのアウトストラーダ A5を結ぶ連絡路です。この路線は平坦で片側2車線で、路肩が広く、将来的な3車線化を考慮した設計になっています。アルビアーノ・ディヴレーアに唯一の出口があり、特に休暇シーズンにはA5からA4方面への交通量が多くなります。以前はA18として採番されていましたが、現在は単なる接続路として扱われています。

Raccordo A5 - SS27

A5とストラーダ・スタターレ 27 デル・グラン・サン・ベルナルド (SS27) 間の接続路で、全長7.9kmのうち6761mがトンネルという、アウトストラーダ級の規格を持つ路線です。アオスタの市街地を迂回し、SS27へ直接アクセスすることができます。「SAV S.p.A」が建設と運営を担当しており、1997年12月19日にA5からSS27方面への最初の5.6kmが開通、2001年11月5日にはスイス方面への接続路を含む残りの2.3kmが開通しました。

これらのトンネルは片側一車線で、アオスタの料金所を通してA5に接続します。

付記

本稿では、アウトストラーダA5の歴史、運営状況、関連する接続路について詳しく解説しました。この情報は、旅行者や物流関係者にとって、ルート選択や計画に役立つことでしょう。

外部リンク

Autostrade per l'Italia
Ativa SpA
SAV SpA
* RAV SpA

もう一度検索