アウトバーン 19

アウトバーン19号線 (Bundesautobahn 19)

アウトバーン19号線（BAB 19 または A 19）は、ドイツの高速道路網であるアウトバーンの一路線です。ロストックからヴィットシュトック/ドッセ付近まで、全長123kmに及ぶ地方道路であり、メクレンブルク＝フォアポンメルン州の中部を南北に縦断し、ブランデンブルク州の北部に終点を置いています。

概要

A19は、メクレンブルク＝フォアポンメルン州の最大都市であるロストックとA24を接続する重要な役割を担っています。起点はロストック港に位置し、スウェーデンとギリシャを結ぶ欧州自動車道路E55号線の一部を構成しています。ロストック港からはカーフェリーでデンマークへ渡航可能です。

路線

計画段階の新規インターチェンジおよびジャンクションは含まれていません。
接続路線名の特記がないものは州道または郡道です。

歴史

A19の建設は、東西ドイツ時代に遡ります。東ドイツ政府は1958年から、ベルリンと東ドイツの最重要港湾都市であるロストックを結ぶアウトバーンの建設を計画しました。1960年代初頭に工事が開始されたものの、1961年に一時中断されました。当時完成したのは、ロストック市北部（港付近）の短い区間のみで、1963年に開通しました。

A19の建設が再開されたのは1970年のことです。しかし、数年後にドイツ社会主義統一党の幹部が交代し、新政権は道路建設よりも住宅建設を重視する方針を打ち出しました。そのため、A19の建設は再び中止の危機に瀕しましたが、幹部内の建設推進派が政府を説得し、建設は継続されることになりました。ただし、建設ペースは当初の計画よりも遅延しました。A19が全線開通したのは1978年のことです。当時、東ドイツはアウトバーンのナンバリング制度を採用していなかったため、「A19」という名称ではなく、「ベルリン―ロストック・アウトバーン」として知られていました。

1990年のドイツ再統一後、A19の舗装は改修され、路肩の停車帯やパーキングエリアが新たに設けられました。また、本線を西ドイツの標準に合わせるための工事が進められました。ロストック港付近の複数のインターチェンジは、A19の一部ではないと規定され、インターチェンジ番号の枝番は「4」で始まるようになりました。ロストック市内のヴァルノートンネル（2003年開通の有料道路）の建設に伴い、起点付近の路線が変更され、現在は港湾区域の外を走っていますが、本来の起点は港湾区域内にありました。

大規模事故

2011年4月8日、カーヴェルストルフIC付近で車両約80台を巻き込む大規模な交通事故が発生しました。強風によって近隣の畑の土が巻き上げられ、砂嵐が発生したことが原因とみられています。巻き込まれた車両のうち約30台が炎上し、8人が死亡、74人が重軽傷を負い、そのうち44人が病院に搬送されました。この事故は、メクレンブルク＝フォアポンメルン州史上最悪の交通事故として記録されています。

関連項目

アウトバーン
ドイツのアウトバーン一覧

外部リンク

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