アウトバーン 20

アウトバーン20号線（A20）

アウトバーン20号線（Bundesautobahn 20, BAB 20 または A 20）は、ドイツを代表する高速道路網、アウトバーンの一路線です。「バルト海アウトバーン（Ostseeautobahn）」または「海岸アウトバーン（Küstenautobahn）」とも呼ばれ、その名の通り、バルト海の美しい海岸線に沿って走るのが特徴です。

概要

A20の建設は1992年にヴィスマール・ノルト（Wismar-Nord）ジャンクション付近から始まり、2005年12月に全線開通しました。総工費は約18億ユーロと見積もられています。この道路は、メクレンブルク＝フォアポンメルン州（279km）、シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン州（17km）、ブランデンブルク州（27km）を通過し、1945年以降に建設されたものとしては最大規模の新しいアウトバーンです。

起点であるシュレースブィヒ＝ホルシュタイン州のバート・ゼーゲベルク付近から、リューベック付近でA1と交差します。その後、メクレンブルク＝フォアポンメルン州に入り、同州のバルト海沿岸を西から東へ横断。ヴィスマール付近でA14、ロストック付近でA19と接続し、グライフスヴァルトを経由後、南へ方向を変え、ブランデンブルク州へと入ります。そして、ウッカーマルク地方でA11と合流し、終点となります。

計画

現在、A20をニーダーザクセン州北西部のA28まで延伸する計画が存在します。これが実現すれば、A20はバルト海沿岸のみならず、北海沿岸にも接続し、ドイツ北海岸の西部を網羅する路線となるでしょう。完成後の全長は541kmに達すると予測されています。

インターチェンジ（IC）番号は、現在リューベックJCTから始まっていますが、西側の短い区間には番号が付与されていません。A28までの延伸が実現した場合、IC番号の付け方が変更される可能性も考えられます。なお、エルベ川とA28の間の区間は、かつてA22として計画されていました。

議論

A20の延伸計画を巡っては、賛成派と反対派の間で激しい議論が交わされています。計画ルート周辺の住民は、環境破壊、騒音問題、そして新たなアウトバーンの経済的必要性に疑問を投げかけ、反対運動の中心となっています。一方、賛成派は主にニーダーザクセン州北西部の経済界、特に海運関係者で構成されており、延伸による経済効果に期待を寄せています。

関連項目

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