アウトバーン 3

アウトバーン3号線（A3）

アウトバーン3号線（Bundesautobahn 3, BAB 3 または A 3）は、ドイツを横断する主要な高速道路であり、オランダ国境のエメリッヒ・アム・ライン付近から、オーストリア国境のパッサウ付近まで、全長778kmに及ぶ路線です。この道路は、オランダとオーストリアを結ぶ国際的な交通路の一部として、重要な役割を果たしています。

概要

A3は、ドイツで2番目に長いアウトバーンであり、ノルトライン＝ヴェストファーレン州のエルテン国境からオランダのA12と接続し、ライン川沿いにデュースブルクからケルンまでのライン＝ルール地方を縦断します。オーバーハウゼンではA2、ケルン近郊ではA1およびA4と交差します。ケルンを過ぎるとライン川から離れ、フランクフルト・アム・マイン方面へと向かいます。ラインラント＝プファルツ州北部とヘッセン州南部を通過し、フランクフルトを中心としたライン＝マイン地域を横断します。フランクフルトではA5と交差し、バイエルン州をアシャッフェンブルクからパッサウまで横断します。ヴュルツブルク付近ではA7、ニュルンベルク付近ではA9およびA6と交差します。パッサウ/ズーベン国境からはオーストリアのA8として接続します。

A3はヨーロッパの交通ネットワークにおいて重要な路線の一つであり、E34、E35、E41、E42、E44、E45、E56といった複数の欧州自動車道路の一部を構成しています。

歴史

A3の建設は、1920年代から始まり、第二次世界大戦の影響で中断されましたが、1950年代に再開され、1984年に全線が開通しました。

建設の初期（1925年 - 1943年）

エメリッヒからオーバーハウゼンまでの区間は、1936年に計画され、1939年7月に建設が開始されましたが、1940年7月に第二次世界大戦の影響で中断され、1942年5月に最終的に放棄されました。
ケルンからデュッセルドルフまでの区間は、1925年から計画され、1931年に建設が開始されました。最初の区間はオップラーデン（現レーバークーゼン市）付近で1933年9月27日に開通しました。
オーバーハウゼンからケルンを経由してヴィースバーデンに至る路線は、1940年まで断片的に建設されました。ケルン＝ミュールハイムからメットマンまでの区間は1936年5月21日に開通し、ブライトシャイトからデュースブルク＝マイデリッヒまでの区間も同年に開通しました。
ケルンからヴィースバーデンまでの区間は、1930年代半ばから建設されました。ケルン＝ミュールハイムJCTからジークブルクまでの区間は1937年12月17日に開通しました。1938年12月15日にジーベンゲビルゲICまでの区間が完成し、1939年9月20日にディアドルフICまでの区間も開通しました。ヴィースバーデンJCTからリンブルク＝北ICまでの区間は1939年9月23日に開通しました。リンブルクとディアドルフの間の区間は1940年6月15日に完成しました。
* バイエルン州においては、ニュルンベルクからレーゲンスブルクを経由してパッサウまでのアウトバーンが1937年から計画されました。1942年までの建設放棄までエアランゲン付近からニュルンベルクJCTまでの区間だけ1941年に完成することができました。

戦後の建設再開（1950年 - 1984年）

A3の建設は1950年代に再開され、オーバーハウゼンとエメリッヒ間の区間は1965年に全線開通しました。ヴィースバーデン以南の路線建設も1950年に再開され、フランクフルト付近ではA5とのジャンクションが建設されました。フランクフルトからエアランゲンまでの区間は9年間かけて建設され、1964年に開通しました。ニュルンベルク以南の路線は、冷戦体制下でホーエンフェルス演習場を迂回する必要が生じ、戦前の計画とは異なる路線が設定されました。レーゲンスブルクまでの区間は1971年まで完成し、デッゲンドルフからパッサウまでの区間は1983年に開通しました。最も遅れて完成したのは、レーゲンスブルクからデッゲンドルフまでの区間で、1984年に開通し、A3の全線が開通しました。

その後の改革

ドイツのインターチェンジ番号制度は1992年に導入され、A3のインターチェンジ番号はオランダ国境から始まり、オーストリア国境で終わるように設定されました。

A3は、ドイツの交通網において重要な役割を果たし、国内外の物流と人々の移動を支える大動脈として、今日もその役割を果たし続けています。

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