アカヒレ

アカヒレ（Tanichthys albonubes）

アカヒレはコイ科に属する淡水魚で、その名の通り特徴的な赤い尾鰭をもつことで知られています。学名は「Tanichthys albonubes」で、中国の白雲山がその英名の由来とされています。

形態

アカヒレは最大でも体長3から4センチメートル程度の小さな魚です。体色は褐色がかった銀白色で、独特の赤い尾びれが特徴です。また、体の側面には縦に走る細いラインが見られます。繁殖を迎えたメスは特に腹部が膨らんでおり、丸みを帯びた外見をしています。

生態

かつては中国で絶滅したと考えられていましたが、最近の研究でM. Kottelatによると、ベトナム北部にも生息していることが確認されています。同属には、同じように人気のあるベトナムアカヒレ（Tanichthys micagemmae）も存在します。

飼育と観賞魚としての人気

アカヒレは低水温や酸欠環境に強く、しかも繁殖が比較的容易という特性から、観賞魚として非常に人気があります。特に、家庭の水槽やアクアリウムでも育てやすいため、多くの愛好家に親しまれています。また、実験生物としても利用されており、様々な研究に役立っています。

アカヒレは「コッピー」という名前で瓶に入れて販売されることが多く、この名前からもその多くの用途が伺えます。特に若魚は体側の縦条が青い光沢を帯びて他の魚と見分けることができ、過去には高価だったネオンテトラの代替品として「プアマンズネオン」や「貧乏ネオン」などとも呼ばれました。丈夫で安価なことから、メダカや金魚と同様に肉食魚用の餌にも利用されています。

改良品種

また、アカヒレにはいくつかの改良品種も存在しています。例えば、ヒレが伸びた「ロングフィン」タイプや、体色が明るい黄色の「ゴールデン」タイプなどがあります。これにより、多様な選択肢が用意されており、観賞用の人気をさらに高めています。

まとめ

アカヒレは、その美しい外見と飼育のしやすさから多くの人々に愛されています。淡水魚の中でも、観賞魚としての地位は確固たるものがあり、さまざまな環境での飼育が可能です。アクアリウムの一角にぜひ、アカヒレを加えてみてはいかがでしょうか。

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