アガデスとアーリットの襲撃

アガデスとアーリットの襲撃

2013年5月23日、ニジェールのアガデスとアーリットで発生した一連の自爆攻撃は、ニジェール軍の駐屯地及びアレヴァ社が運営するウラン鉱山を目標としたものであり、ニジェール史上初めての自爆攻撃として記録されています。これらの事件は「アブー・ザイド作戦」と名付けられ、その指導者はイフォガスの戦いで死亡したイスラム過激派の一員とされます。

アガデスの襲撃

襲撃の初めはアガデスで、早朝6時ごろに発生しました。これに先立ち、約6時に爆弾を搭載したピックアップトラックがニジェール軍の警戒態勢を突破し、駐屯地内で自爆しました。その結果、数名が即座に命を落としました。その後、もう一台のトラックが駐屯地へ突入して武器を使用し、兵士たちとの激しい銃撃戦が繰り広げられました。

数時間にわたる攻防の最中、襲撃者たちが兵舎に逃げ込み、一部の士官候補生を人質として捕らえました。また、遺体に即席爆発装置を取り付けるなど、彼らはその場を利用して事態を悪化させました。最終的に、フランス軍の特殊部隊がアガデスに派遣され、翌朝に攻撃を開始。その際、立てこもっていた襲撃者たちが撃たれました。

損害状況

ニジェール内務大臣アブドゥ・ラボは、最初に確認したところによると、兵士18人と民間人・イスラム過激派4人が命を落とし、さらに13人が負傷したと報告しました。その後の発表では、兵士20人とイスラム過激派3人が死亡したことが明らかになり、最終的にはアガデスでの合計死者は24人に達しました。特に、襲撃者の中で自爆用のベルトを装着していた8人が殺害されたことが強調されました。

アーリットの襲撃

アガデスの爆発から約30分後、アーリットでも襲撃が発生しました。アレヴァ社が運営するウラン鉱山のウラン加工施設において、自爆攻撃が行われ、発電所前での爆破が報告されています。この攻撃によって、鉱山内の設備が大きく損傷しました。

損害状況

最初の発表では、アレヴァ社の従業員13人が負傷したとされ、最終的には少なくとも民間人14人が負傷し、自爆攻撃者2人が死亡したことが判明しました。その後の報告によれば、負傷者の総数は50人にのぼり、それには民間人1人と警備員49人が含まれていました。

犯行声明

同日に、ニジェールに対する一連の攻撃は、イスラム過激派MUJAOによるものであると発表され、これはフランス軍の介入に対する報復であるとされました。MUJAOの代弁者は、これがニジェールが自国を戦争に協力させていることへの対抗措置であると明言しました。また、他の過激派組織も共闘していることが報告されました。

ニジェール政府によると、これらの襲撃はリビアから侵入した攻撃者によるもので、彼らはフランスのマリにおける軍事的関与から逃れるために再編成されていました。この事件はニジェールだけでなく周辺地域にも影響を与え、国際的な安全保障問題に繋がる危険な前例となりました。

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