アキリーズ (装甲巡洋艦)

アキリーズ (HMS Achilles)

アキリーズは、イギリス海軍に属する装甲巡洋艦で、デューク・オブ・エジンバラ級（またはウォーリア級）に分類されています。この艦船は、1903・1904年度の建造計画に基づいて4隻が発注され、その中の3隻目として計画されました。1904年2月22日にアームストロング・ホイットワース社によりエルジックにおいて起工され、1905年6月17日に進水、1907年4月22日に竣工しました。建造費は119万1103ポンドという巨額で、イギリス海軍の技術と資金を象徴する艦の一つとなりました。

「アキリーズ」は竣工後、同じくデューク・オブ・エジンバラ級の他の艦と共に1907年に第5巡洋艦戦隊に編成されました。1908年にはロシアを訪問し、その後1909年には第2巡洋艦戦隊に転属されました。第一次世界大戦が勃発する直前の1914年8月2日には、同型艦の「コクラン」と他の3隻の装甲巡洋艦と共にシェトランド諸島の防衛強化のため派遣されました。戦争が始まると、「アキリーズ」は大英帝国艦隊であるグランドフリートに属することになりました。

1916年5月31日に発生したユトランド沖海戦には惜しくも参加できませんでしたが、彼女はその後数回の出撃に関与しました。特に1916年8月18日には、ドイツ軍のサンダーランド砲撃計画への対応として出撃しました。しかし、その際ドイツ艦隊は英軍の追撃を誤り、無駄に帰還することになりました。この出撃の最中、「アキリーズ」はUボートを発見するなど、活躍の姿が見られました。

1916年10月18日、アキリーズは他の巡洋艦と共に北海の哨戒任務に従事しましたが、ドイツ艦船との遭遇は叶いませんでした。1917年3月16日には、シェトランド諸島の北方でドイツの偽装巡洋艦「レオパルト」と接触。その際の戦闘で、アキリーズは大きな役割を果たし、最終的に「レオパルト」を沈めることに成功しました。

その後、1917年8月には北アメリカ・西インド艦隊に転属され、船団護衛業務に従事しました。しかし、1918年の初めから12月までの間に英国に戻り、改装を経て「チャタム」の機関員訓練船として新たな任務を始めました。

最終的に「アキリーズ」は1921年5月9日にスクラップとして売却されました。この艦は、その建造から数十年の間に様々な役割を果たし、多くの歴史的瞬間に立ち会った艦の一つとして記憶されています。

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