アグネス大学

アグネス大学とは

アグネス大学は、歌手・教育者のアグネス・チャンが「学長」兼「主任教授」を務めたインターネット動画番組です。教育施設ではないため、日本の学校教育法に規定される大学ではありません。2011年3月11日に最終講義が配信され、番組は終了しました。

学生になるには

番組公式サイトでメールアドレスを登録し、学生登録手続きを行うことで「学生」になれました。入学金や授業料は不要でした。

受講方法

アグネス・チャン自身による講義動画を視聴し、毎月1回、10文字以上400字以内のレポートを提出します。レポート課題は毎月最終週に発表されました。

卒業するには

年間12回のレポートを期日までに提出することで、番組企画としての「アグネス大学の卒業資格」が与えられました。

学生の利点

SNSソフトを利用したログイン・レポート提出システムにより、「学生」同士の交流やコミュニティ参加が可能でした。

講義内容

アグネス・チャンの講義の模様を動画で配信していました。最新回の講義動画はトップページから視聴でき、2010年度の過去動画も視聴可能でした。講義内容の例として以下のようなタイトルがありました。

家庭円満の秘訣
バレンタインデー
アグネスの花粉症対策について
クリスマスについて
ゆとり世代
子育て支援
母の日
五月病
児童ポルノについて
金銭感覚について
ワールドカップ
児童虐待について
小さな祈り
自殺について
異常気象
アグネス大学2010開校

「アグネス大学」と「学位」

アグネス大学はインターネット通信大学であり、「一般教養学部」のみが存在するとされていました。アグネス・チャンは「専任教授」という位置づけでした。
番組公式サイトでは、アグネス大学は「インターネット動画番組」であり、実際の教育機関の大学とは異なると明記されていました。

アグネス大学「卒業資格」

アグネス大学の学位は、文部科学省認定の大学卒業資格とは異なる、番組企画上の架空の学位です。実際の大学の卒業資格とは異なり、履歴書等に記載することはできません。年間12回のレポート提出で「卒業」でき、過去のレポートも遡って提出することで卒業資格が得られました。

2009年度の卒業生は、参加費を支払うことで卒業式とパーティーに出席できました。アグネス・チャン自身も卒業式に出席し、卒業生に卒業証書を授与しました。卒業生には「アグネス大学のコップ」が記念品として贈られました。2010年度の卒業式は番組配信で行われ、記念品は「アグネス大学のマウスパッド」でした。

「修士課程」及び「博士課程」

番組の「卒業生」が再登録すると「修士課程」に、3年目は「博士課程」になるとされていましたが、実際の募集や番組配信は行われませんでした。

学校教育法との関連

ディプロマミル研究者の小島茂は、アグネス大学の「学位」について、大学内でのみ通用する学位であり、一種のファンづくり、サポーターづくりが目的であると指摘しました。

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