アザリ・アスマニ

アザリ・アスマニ：コモロの指導者

アザリ・アスマニ（Azali Assoumani）は、1959年1月1日生まれ。コモロ連合の大統領であり、軍人、政治家です。彼の政治キャリアは、クーデターによる政権掌握から始まり、その後の選挙での選出、そしてアフリカ連合の議長就任へと続いています。以下に、彼の経歴と業績を詳しく解説します。

生い立ちと軍歴

グランドコモロ島ミツジェで生まれたアザリは、1977年から1980年までモロッコの軍学校で学びました。1981年にコモロ軍に入隊し、コモロ自衛軍の司令官を務め、1998年には大佐、参謀総長に就任するなど、軍人として着実にキャリアを積み重ねました。

クーデターと大統領就任

1999年4月、アザリはクーデターにより政権を掌握し、5月に国家元首に就任しました。2002年1月に国家元首を辞任しましたが、新憲法下で実施された大統領選挙で当選し、同年5月26日に正式に大統領に就任しました。

国家運営と課題

大統領として、アザリはンズワニ島（旧アンジュアン）、ムワリ島（旧モヘリ）の独立運動に反対し、反政府勢力との和解を図りました。これにより、国家崩壊の危機を回避したものの、「フランス領マヨット島の領有によるコモロ諸島統一」という長年の悲願は未だ実現していません。また、世界最低レベルの生活水準や島同士の対立など、多くの課題に直面しています。

大統領職の交代と復帰

2006年5月14日の大統領選では、後継候補を支援しましたが、無所属候補に敗れました。同年5月26日をもって大統領としての任期を終えましたが、2016年2月の大統領選に出馬し、同年5月26日に再び大統領に就任しました。

憲法改正と再選

アザリは大統領の再選を可能とする憲法の改正を画策し、野党との対立を招きました。2018年7月には憲法改正案が国民投票で承認されましたが、これに反発する暴動も発生しました。2019年3月24日の大統領選挙では、得票率60.77％を獲得し、第1回投票で再選を果たしました。

暗殺未遂事件と国際的な活動

2020年4月、アザリの搭乗機に爆弾が仕掛けられそうになる暗殺未遂事件が発生しました。2022年5月には、コモロのモロッコ大使館からアフリカントロフィーの大陸功労賞を受賞。同年9月には、安倍晋三国葬儀にコモロ代表として参列しました。2023年2月18日には、アフリカ連合総会議長に選出され、1年間の任期を務めました。

最近の動向

2024年8月7日、アザリは息子に政府の意思決定に広範に介入できる権限を与えました。2024年9月13日には首都モロニ近郊にて襲撃を受けましたが、軽傷で済みました。

アザリ・アスマニは、コモロの政治において重要な役割を果たし続けています。彼のリーダーシップは、国内の安定と発展に大きく影響を与えており、今後の動向が注目されます。

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