グランドコモロ島

グランドコモロ島

グランドコモロ島（Grande Comore、現地名：Ngazidja）は、インド洋のモザンビーク海峡に位置するコモロ諸島の一員で、最も大きな島です。隣接するアンジュアン島やモヘリ島と共にコモロ連合を形成しており、その首府であるモロニはコモロ国の首都でもあります。

地理

グランドコモロ島は火山島であり、特にカルタラ山（Le Karthala）が有名です。この山は標高2361メートルで、活火山として知られています。過去には数十年ごとに噴火を繰り返し、2005年には大規模な噴火が発生しました。島全体の地形は高地に覆われているため、降水量は非常に多く、年間モロニでは約2800mm、カルタラ山の一部では8700mmにも達しますが、河川は存在しません。これは、火山灰でできた土壌の高い透水性と地下水に依存しているためです。

このような地形は水源を確保する上での難しさを生じさせますが、土壌の浸食は防がれており、一面して豊かな自然に恵まれています。気候はサバナ気候で、明確に雨季と乾季があります。

歴史

グランドコモロ島の歴史は複雑で、様々な君主が権力を争っていましたが、19世紀末にはフランスの植民地政策が強まります。特に1958年に、コモロ植民地の首都がマヨット島からモロニに移転され、1960年には正式に遷都が行われました。

1974年に行われた独立に関する国民投票では大勢が独立を支持し、その結果、1975年にはコモロ国の一部として独立しました。しかし、独立後もグランドコモロ島に開発が集中していることから、他の島々との間に不満が生じ、1996年にはグランドコモロ島出身のモハメド・タキ大統領が優遇政策を展開したことが、1997年のアンジュアン島とモヘリ島の独立宣言に繋がります。この後、2001年には国名の変更とともに、3島から輪番で大統領が選ばれる制度が導入されました。

生活

グランドコモロ島には、モロニ郊外のハハヤに位置するコモロの主要な空港、プリンス・サイード・イブラヒーム国際空港があります。この空港は国内便だけでなく、国際線も運行しており、他の島へのアクセスも容易です。また、モロニ港は主要な港の一つですが、大型船の接岸は難しい状況です。

島の住民の大部分はコモロ人で、日常的にコモロ語を使用しています。宗教はスンニ派のイスラム教が主流であり、地域の文化や生活様式に深く根付いています。グランドコモロ島はその自然環境の美しさと多様な文化的背景を持つ魅力的な地域です。

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