アジア・キリスト教大学協会

アジア・キリスト教大学協会（ACUCA）について

アジア・キリスト教大学協会（Association of Christian Universities and Colleges in Asia：ACUCA）は、アジア地域におけるキリスト教の精神に基づいた高等教育機関の連合体です。1976年に設立され、加盟大学間の相互協力と教育の質の向上を主な目的としています。この協会は、アジア各地のキリスト教系大学が、それぞれの文化や背景を尊重しつつ、教育・研究活動を連携・発展させるためのプラットフォームとして機能しています。

設立の背景と目的

ACUCAの起源は、1950年代に始まったアジアのキリスト教系大学の学長会議に遡ります。その後、1976年にアジア・キリスト教高等教育連合理事会（UBCHEA）の支援のもと、正式に協会として発足しました。創設当初より、加盟大学間の協力関係を強化し、各大学が直面する課題への対応策を共有することが重視されてきました。具体的には、学長や大学運営者を対象としたプログラム、教員交換プログラム、学生留学プログラムなどを実施しています。

活動内容

ACUCAは、加盟大学の教職員や学生を対象に、以下のような活動を行っています。

学長会議・大学運営者向けプログラム: 大学運営上の課題や将来の展望について、情報交換や議論を行う場を提供します。
教員交換プログラム: 異なる大学の教員が互いの大学で教鞭をとることで、新たな視点や教育手法を取り入れる機会を創出します。
学生留学プログラム: 加盟大学間の学生交流を促進し、異文化理解を深めるための短期留学プログラムを実施します。
スチューデントキャンプ: 学生が共同でプロジェクトに取り組むことで、リーダーシップや協調性を育む機会を提供します。

これらの活動を通じて、加盟大学間のネットワークを強化し、教育・研究の質を高めることを目指しています。

財政的自立

設立当初、ACUCAの活動はUBCHEAからの助成金によって支えられていましたが、2005年11月に助成金が停止されました。この状況に対応するため、協会は加盟校会費を引き上げ、連合理事会からの財政的な自立を達成しました。この変化は、ACUCAがより自主的・自律的な組織へと成長する上で重要な転換点となりました。

主な理事長経験者

ACUCAの運営は、理事長を中心に行われています。過去の理事長経験者としては、以下の人物が挙げられます。

鈴木典比古（日本国際教養大学学長）：2010年～2012年
江漢聲（台湾輔仁大学学長）：2012年～2014年

加盟大学一覧

ACUCAには、アジア各地の多数のキリスト教系大学が加盟しています。以下に主な加盟大学を国・地域別に示します。

香港
香港中文大学崇基学院
香港浸会大学
嶺南大学

インドネシア
パラヤンガンキリスト教大学
プトラキリスト教大学
サッチャ・ワチャナキリスト教大学
インドネシアキリスト教大学
マラナタキリスト教大学
ドゥタ・ワチャナキリスト教大学
スジジャプラナタカトリック大学
プリタ・ハラパン大学
クリダ・ワチャナキリスト教大学
アトマ・ジャヤ大学
サナタ・ダルマ大学

日本
国際基督教大学
北星学園大学
青山学院大学
明治学院大学
関西学院大学
桃山学院大学
西南学院大学
上智大学
南山大学
同志社大学
桜美林大学
聖学院大学
東京女子大学
大阪女学院大学
神戸女学院大学
広島女学院大学

韓国
梨花女子大学校
崇実大学校
西江大学校
延世大学校
啓明大学校
韓南大学校
全州大学校
韓東大学校
湖西大学校
明知大学校

フィリピン
アテネオ・デ・マニラ大学
セントラル・フィリピン大学
デ・ラ・サール大学
フィラマーキリスト教大学
ミリアム・カレッジ
フィリピン・キリスト教大学
フィリピン・女子大学
シリマン大学
フィリピン・セントポール大学
アジア・トリニティ大学

台湾
輔仁大学
東海大学
東呉大学
中原大学
静宜大学
長栄大学
文藻外語学院
聖約翰科技大学

タイ王国
パーヤップ大学
アサンプション大学
タイキリスト教大学
アジア太平洋国際大学

まとめ

ACUCAは、アジアにおけるキリスト教系大学の連携を促進し、各大学の教育・研究活動の質を高める上で重要な役割を果たしています。今後も、加盟大学間の協力関係を深め、国際社会に貢献できる人材の育成に尽力することが期待されます。

外部リンク

* Association of Christian Universities and Colleges in Asia

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