アスタリスク (精密機器メーカー)

株式会社アスタリスク

株式会社アスタリスク（英: Asterisk Inc.）は、大阪府大阪市淀川区に本社を置く企業で、自動認識機器や画像認識技術の開発、製造、販売を手掛けています。2006年9月に、高校時代の同級生である鈴木規之、熊本尚樹、大川貴之らによって設立されました。設立当初は生産設備を持たず、ファブレスメーカーとして海外でのハードウェア製造に依存しながら事業を展開しています。

企業の成り立ちと事業展開

アスタリスクは創業時からソフトウェア開発を中心に活動を展開し、特にモバイル端末の利用が進む未来を見越して、モバイル向けソリューションの開発に注力していました。2010年には、日本初のモバイルPOSシステム「Salasee」と、スマートフォン用の決済アプリ「PitPay」をリリースしました。さらに、クラウド・コンピューティングを用いたSaaS型サービスの導入も進めています。

その後、モバイル端末の活用を進める中で、iPhoneやiPod touchに取り付け可能なアタッチメント型バーコードリーダーの開発にも着手し、2013年にはその実現を果たしました。このバーコードリーダーは、その後トヨタ自動車から新車管理用RFIDリーダーの受注を受けるなど、事業が本格化していきました。

重要な出来事と提携

一方で、2019年にはファーストリテイリングによるRFIDタグ読取特許の訴訟問題が発生し、差し止め仮処分を申請しました。この問題は2020年に日本におけるRFIDセルフレジの特許を株式会社NIPに譲渡し、2021年には和解が成立することとなりました。また、同年に伊藤忠紙パルプとの資本業務提携も行いました。

沿革

アスタリスクは2006年に設立され、当初は滋賀県大津市を拠点としていましたが、2008年には大阪市淀川区に本社を移し、本格的に地域活動を展開しました。2010年には日本初のiPhoneを活用したモバイルPOSシステムの発表を皮切りに、各種アプリケーションを開発していきました。さらに、2014年にはiPhoneへ接続するバーコードリーダーやRFIDリーダーの販売を開始し、国際的にも展開を進めるために子会社を設立するなど、着実に企業戦略を進めてきました。

主な製品

アスタリスクの主力商品は、自社製品としてのAsReaderシリーズです。この製品は画像認識やバーコード、RFIDなどの「モノ認識」技術を駆使し、iOSやAndroidを中心としたモバイル端末と連携しています。また、業務用製品の受託開発や、システムインテグレーション事業を展開しており、クライアントのニーズに応じた技術提供を行っています。

組織構造

会社は事業部制を採用しており、AsReader事業とシステムインテグレーション事業の2つから成り立っています。国内には大阪、東京、愛知に営業所を持ち、海外ではアメリカ、オランダ、中国に連結子会社を設立し、国際展開も行っています。

アスタリスクは、革新的な技術とユーザーフレンドリーな製品を通じて、今後の市場での競争力をさらに高めていくことが期待されています。

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