アストロビジョン

アストロビジョン（ASTRO VISION）

アストロビジョンは、松下通信工業が開発した大型映像装置で、その取り扱いはパナソニック システムネットワークスが行っています。1980年に登場したこの装置の名称は「宇宙」や「広大な」といった意味を持つ「アストロ」に由来し、当初の開発目的である「宇宙の如く大きく、美しい映像を提供する」との意志が込められています。

日本国内では、2009年3月末をもって一般営業が終了しましたが、パナソニックによる機器の保守やアフターサービスは今なお継続されています。また、海外でのプロジェクトについては特定の案件に特化して対応しています。

設置例

アストロビジョンは日本国内の多くのスポーツ施設やイベント会場で採用されています。具体的な設置場所として、以下のような所が挙げられます。

• - 西宮球場：1982年に関西地区の野球場として初めてのアストロビジョンが設置されましたが、1997年に解体され、球場は2002年に閉鎖されました。
• - 大阪城ホール、京セラドーム大阪（通称「ドームビジョン」）
• - 千葉マリンスタジアム：2007年シーズンまで営業。
• - 住之江競艇場に設置されたアストロビジョン「ボートくん」は、日本最大級の大型映像装置であり、ギネスブックにもその名を刻まれています。
• - 他にも、福岡PayPayドーム（「ホークスビジョン」と称される）や味の素スタジアム、札幌ドームなどで使用されていました。

また、ノエビアスタジアム神戸では、古くなったオーロラビジョンに代わり、2010年からパナソニック製の映像装置が導入され、スタジアム管理会社により「ウィングビジョン」と命名されるなど、多様な活用がされています。

海外の採用例

アストロビジョンは、日本国内だけでなく、国際的にもその存在感を示しています。ニューヨークのタイムズスクエアや、近代オリンピックの競技会場など、幅広いフィールドでの使用が確認されています。特に、パナソニックがオリンピックの公式スポンサーであることから、1996年のアトランタオリンピック以降の多くの大型映像装置にはアストロビジョンが採用されています。

他社の競合製品

アストロビジョンにはいくつかの類似商品があり、競合他社の製品としては、以下のものが挙げられます。

• - オーロラビジョン（三菱電機）
• - ジャンボトロン（ソニー）
• - スーパーカラービジョン（東芝ライテック）
• - スーパーフロンテックビジョン（富士通フロンテック）
• - ゴジラビジョン（ダクトロニクス）など。

このように、アストロビジョンは長い歴史を持ち、多くの施設で利用されている映像装置としての重要な地位を築いています。技術革新やデザインの進化もあり、今後も映像通信の重要な存在として活躍し続けるでしょう。

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