アストロロボSASA

アストロロボSASA

『アストロロボSASA』は、1985年にアスキーからファミリーコンピュータ向けに発売されたアクションシューティングゲームです。元々はMSX向けに開発された『SASA』の移植版であり、アスキーがファミコン市場に参入した最初のタイトルでもあります。

ゲーム内容

プレイヤーは、水色ロボット「SASA」を操作し、各ステージに配置されたエネルギーパックの回収を目指します。2人同時プレイでは、ピンク色のロボット「NANA」を操作できます。

特徴的な操作性

SASAとNANAは、地上を歩行するだけでなく、ビーム砲の発射反動を利用して空を飛ぶことができます。この反動を利用した移動がゲームの大きな特徴であり、独特な操作感を生み出しています。しかし、慣れるまでは姿勢制御が難しく、プレイヤーを苦労させる要因にもなっています。

多彩なステージ構成

全16ステージで構成され、各ステージごとに異なる物理法則が適用されています。

ステージ1～9（草原、倉庫前、倉庫内）: 重力が働く
ステージ10～12（海中）: 浮力と潮の流れが働く
ステージ13～15（宇宙空間）: 無重力（ただし、微弱な引力が存在する）
ステージ16（宇宙空間）: 画面中央にブラックホールが存在し、強力な引力が発生

これらの物理法則を考慮しながら、弾を撃って移動方向を制御する必要があります。

エネルギー管理

各プレイヤーにはエネルギー量が設定されており、弾を撃つごとに消費します。敵キャラクターからの攻撃や障害物との接触によってもエネルギーが減少します。エネルギーが0になるとゲームオーバーとなるため、無駄撃ちは厳禁です。

ステージ内のエネルギーパックを回収することで、エネルギーを補給できます。エネルギーパックは弾が当たると壊れてしまうため、慎重な回収が求められます。2人同時プレイでは、互いにエネルギーを分け与えることも可能です。

登場キャラクター

SASA: プレイヤー1が操作する水色のロボット
NANA: プレイヤー2が操作するピンク色のロボット
ノッシー: 突進してくるウシ。倒すことはできない
チョッキナー: エネルギーパックの糸を切ろうとするハサミ。破壊不能
ドラムカン: 倉庫前ステージに登場するドラム缶。破壊不能
ヘリリン: 弾を撃ってくるヘリコプター。破壊可能
コマツダ: エネルギーパックを運搬する重機。破壊可能だが、エネルギーパックも一緒に壊れる
くるくるレンガ: 体当たりを仕掛けてくる煉瓦。破壊可能
タツノオトシゴ: 弾を吐いて攻撃してくるタツノオトシゴ。倒すことが出来る
ヒトデ: 倒せるが、分裂する
昆布: 海底に生えている障害物。倒せない
いん石: 体当たりを仕掛けてくる隕石。破壊可能
* エイ: 宇宙に生息するエイ。弾が通り抜けてしまう

音楽

ファミコン版の特徴として、ポーズ中に流れる音楽「NANA愛のテーマ」が挙げられます。取扱説明書には楽譜と歌詞が掲載されています。

評価

『アストロロボSASA』は、その独特な操作性から評価が分かれるものの、全体的には肯定的な評価を受けています。物理法則が加味された操作感覚は斬新であり、慣れることで奥深いゲームプレイが楽しめます。難易度は高いですが、それこそが本作の醍醐味であるという意見もあります。

前進するために後方へ射撃する必要があるなど、独特の操作感は当時のゲームとしては斬新すぎたという評価もあります。

もう一度検索