アタック ザ・ヒューマン

アタック ザ・ヒューマン

関西テレビ放送が平日の夕方に生放送していた、ローカルワイドニュース番組です。1997年3月31日から1998年3月27日までのちょうど1年間、関西ローカル向けに放送されました。フジテレビ発の全国ニュース『FNNニュース555 ザ・ヒューマン』に引き続く形で編成されており、本番組は同全国ニュースの関西ローカルパートという位置づけでした。放送時間は毎週月曜日から金曜日の17時54分15秒から19時ちょうどまででした。

関西テレビの夕方ニュースは、古くから「アタック」という冠をつけたシリーズを展開しており、『アタック ザ・ヒューマン』もその系譜に連なる番組でした。前身には『アタック630』や『アタック600』などがあり、これまでのシリーズは「アタック」に開始時刻を組み合わせたシンプルなタイトルが特徴でした。しかし、本番組では初めて「アタック」と、全国共通タイトルである『ザ・ヒューマン』を組み合わせた独特な形式が採用されました。これは「アタック」シリーズにおいて最初で最後の試みとなりました。

番組名に採用された「アタック ザ・ヒューマン」というタイトルは、直訳すると「人間を攻撃する」といった意味合いにも捉えられるため、放送当時、一部で物議を醸しました。実際に、東京ニュース通信社が発行していたテレビ情報誌「TVガイド」には、読者から「ニュース番組のタイトルとしてふさわしくないのではないか」といった趣旨の投書が寄せられたことが知られています。一方で、土曜日と日曜日に放送されていた週末版の夕方ニュースは、平日版とは異なり「アタック」の冠がつかず、『FNNニュース ザ・ヒューマン』として放送されていました。

平日版の番組構成は、まず17時54分15秒に報道センターからスタートし、キャスターの挨拶に続いてヘッドラインニュースを数項目伝えます。その後、画面中央に「FNNニュース555 ザ・ヒューマン」と表示され、17時55分からはフジテレビのスタジオから全国ニュースパートが放送されました。全国ニュースの合間にはCMが挟まれます。18時20分からは、「アタック ザ・ヒューマン」のオープニングが流れ、番組のメインとなる関西ローカルのニュースや特集コーナーが始まりました。これらのローカルパートは大阪のニューススタジオから生放送されました。18時40分からは関西ローカルのスポーツニュース、そして18時51分頃からは天気予報が放送され、エンディング、提供クレジット、番組終了の表示をもって19時ちょうどに終了するという流れでした。週末版も全国ニュースとローカルニュース・天気予報という構成でしたが、開始時間やローカルパートへの切り替え時間などが異なっていました。番組内の各コーナー間では、CMが挿入される形式でした。

ローカルパートが始まる18時20分頃に流れていたテーマ音楽は、同時期に福島テレビの『ヤンマー提供FTVニュース』やテレビ山口の『TYSナウ』、『TYSニュース』といった他局の番組でも使用されていたものと同じ楽曲でした。関西テレビの夕方ニュースのテーマ曲は、独自に制作されたオリジナル曲か、フジテレビの全国ニュースのテーマ曲を流用するケースがほとんどだったため、このような共通の楽曲が使用されたのは珍しい例と言えます。

本番組はわずか1年という短い放送期間で終了しました。その背景には、二つの大きな出来事がありました。一つは、1997年秋に関西テレビの本社が大阪市北区西天満から扇町へと移転したことです。そしてもう一つは、全国ニュースである『ザ・ヒューマン』が1998年3月をもって打ち切りとなり、新たに『FNNスーパーニュース』がスタートすることになったためです。これらの改編に伴い、『アタック ザ・ヒューマン』も平日・週末版ともに終了することとなりました。これにより、1978年に『アタック630』としてスタートして以来、約19年半にわたって親しまれてきた「アタック」の冠をつけた夕方ニュースシリーズは幕を閉じました。番組終了後、関西テレビの夕方ニュースは後継番組である『FNNスーパーニュースKANSAI』へと引き継がれ、『FNNスーパーニュース』シリーズへと移行していくことになります。週末版の出演者としては、杉山一雄、石巻ゆうすけ、山田恭弘、岡本栄といったアナウンサーの名前が挙げられています。

『アタック ザ・ヒューマン』は、「アタック」シリーズの最後を飾った番組であり、その独特なタイトルが記憶に残る番組となりました。

もう一度検索