アチバイア

アチバイア市：ブラジルの気候保養地、日系文化が息づく街

アチバイア市（正式名称: アチバイア気候保養地基礎自治体）は、ブラジルのサンパウロ州に位置する魅力的な都市です。サンパウロ市やカンピーナス市から約65kmとアクセスも良く、年間を通して温暖な気候に恵まれています。

地理・気候

アチバイア市は高地熱帯に属し、年間平均気温は約20度。年間降水量は1500mmと、比較的温暖で過ごしやすい気候です。周辺には大西洋岸森林が広がり、豊かな自然に囲まれています。

市を流れる主要な河川は、カショエイラ川とアチバイア川です。また、北はブラガンサ・パウリスタ、東はピラカイアなど、多くの自治体と隣接しています。

経済・社会

アチバイア市の経済は、産業、商業、サービス業、そして観光業が中心です。2005年時点の基礎自治体内総生産額は約772億円とされています。また、識字率は92%と高く、教育水準も比較的高いことが伺えます。

特筆すべきは、日系人の存在です。アチバイア市には明治以降からの日本移民が多く住んでおり、イチゴやブドウなどの栽培を手がけています。アチバイア日伯文化体育協会(ACENBRA)を中心に、日本の文化が色濃く残っているのも特徴です。

文化・観光

アチバイア市では、イチゴ、ブドウ、花などを中心とした祭が、エドムンド＝ザノニ公園で毎年9月頃に開催されます。これは日系人コミュニティによって運営され、地域住民や観光客で賑わいます。

市名の由来は、かつてトゥバイア川と呼ばれていたアチバイア川に由来します。その意味は「健全なる清い水の川」であり、日本人や日系人の間では、市が日本語で「清流」と呼ばれることもあります。

観光スポットとしては、標高1450mのペドラ・グランデ（大きな岩）山が有名です。ここではパラグライダーなどのスポーツを楽しむことができ、多くの観光客が訪れます。また、エドムンド＝ザノーニ採水公園の隣にあるマジョール池の周辺は、夕暮れ時にジョギングを楽しむ人々の姿が見られます。さらに、1881年に製造されたSL機関車も運行されており、10分間の乗車を楽しむことができます。

歴史

アチバイア市の歴史は、1665年に調査士ジェロニモ・デ・カマルゴがトゥバイア川を発見したことに始まります。彼はその周辺に教会を建設しましたが、そこには既にカトリック司祭のマテウス・ヌネス・ダ・シケイラが在住していました。その後、カマルゴが牧場を建設し、シケイラとインディオの協力を得て小さなアチバイア村ができました。

サンパウロからミナスジェライスへ向かう人々の中継地として、アチバイア村は徐々に重要な地域へと発展し、1864年に市制が施行されました。現在、ジェロニモ・デ・カマルゴの名は、市内の道路名として残されています。

アチバイア市は、豊かな自然、温暖な気候、そして日系文化が融合した魅力的な都市です。ブラジルを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

出身者

* 染谷美佳 - ソフトボール選手

もう一度検索