アチーレ・エマナ

アチーレ・エマナ（Achille Emaná Edzimbi）は、1982年6月5日生まれ、カメルーンのヤウンデ出身の元サッカー選手です。主に攻撃的ミッドフィールダー（MF）として活躍し、カメルーン代表ではウイングも務めました。

クラブでのキャリア

エマナは、1999年にバレンシアCFのカンテラに所属した後、2000年にトゥールーズFCのユースへ。2001年にはトップチームに昇格し、プロデビューを果たしました。すぐに攻撃的ミッドフィールダーのポジションを獲得し、チームのリーグ・アン昇格に大きく貢献しました。リーグ・アンでもその実力を発揮し、2005年にはオリンピック・リヨンやオリンピック・マルセイユといった強豪クラブからの関心を集めました。

2006-07シーズンには、36試合で8得点を記録。UEFAチャンピオンズリーグ予選出場権獲得に貢献しました。2007年にはポーツマスFCへの移籍が近づきましたが、労働許可証の問題で実現せず、トゥールーズとの契約を延長。しかし、チームは不調に陥り、リーグ・ドゥ降格の危機に瀕しました。2008年春には、ウェストハム・ユナイテッドFC、ニューカッスル・ユナイテッドFC、セビージャFCなどが獲得に興味を示しました。トゥールーズには7シーズン在籍し、226試合28得点を記録しています。

2008年6月、エマナはスペインのレアル・ベティスへ移籍。移籍金は700万ユーロで、5年契約を結びました。2008年10月のRCDマジョルカ戦で初得点と初アシストを記録。2009年4月にはラシン・サンタンデール戦、スポルティング・ヒホン戦でそれぞれ2得点を挙げ、1年目にチーム最多の11得点7アシストを記録しました。しかし、チームはセグンダ・ディビシオンへ降格。

ブラックバーン・ローヴァーズFC、バーミンガム・シティFC、ボルトン・ワンダラーズFC、レンジャーズFCなどからの関心がありましたが、エマナはベティスに残留。2009-10シーズンはチーム2位の10得点を挙げました。2010-11シーズンには、ルベン・カストロ、ホルヘ・モリーナと共に攻撃の中心となり、チームをプリメーラ・ディビシオン昇格に導きました。

ベティス退団後は、アル・ヒラル、ジムナスティック・タラゴナなどを経て、2016年にはJリーグの徳島ヴォルティスに加入。しかし、公式戦出場はなく、同年限りで退団しました。

代表でのキャリア

エマナは2003年にカメルーン代表に初招集され、FIFAコンフェデレーションズカップ2003で準優勝を経験。しかし、同大会ではチームメイトのマルク・ヴィヴィアン・フォエが試合中に亡くなるという悲劇も経験しました。アフリカネイションズカップ2006では準々決勝まで進出。アフリカネイションズカップ2008にも出場し、ザンビア戦で得点を挙げました。2010 FIFAワールドカップでは背番号10を背負いましたが、チームはグループリーグで全敗しました。

プレースタイル

攻撃的MFとして、卓越したボールコントロールと創造性で攻撃を牽引しました。また、カメルーン代表ではウイングとしても起用されるなど、複数のポジションをこなせるユーティリティ性も持ち合わせていました。

私生活

父のリュネ・エマナもカメルーン代表のサッカー選手でした。弟のステファン・エマナ、いとこのナタン・ングムもサッカー選手です。


アチーレ・エマナは、その才能と努力で、数々のクラブや代表で重要な役割を果たし、記憶に残る活躍を見せました。

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