アッサム・ティー

アッサムティーは、インドのアッサム地方で生産される紅茶の総称であり、単にアッサムと呼ばれることもあります。

特徴

アッサム地方は、世界有数の降水量を誇り、世界最大の紅茶産地として知られています。アッサムティーは、その水色が濃い茶褐色で、コクが強いのが特徴です。そのため、ミルクティーとして楽しまれることが多く、特にチャイの原料として、CTC製法（Crush, Tear, Curl：茶葉を潰し、引き裂き、丸める製法）で加工されたものが広く流通しています。

アッサムティーの収穫時期は、4月から5月にかけてのファーストフラッシュ、6月から7月にかけてのセカンドフラッシュがあり、11月頃まで生産が続けられます。生産された茶葉の多くはインド国内で消費されています。

歴史

19世紀初頭まで、茶は東アジア特有の作物と考えられていました。しかし1823年、アッサム地方に交易に訪れたイギリス人のロバート・ブルースが、野生の茶樹を発見しました。当初、この茶樹は独立種として分類されましたが、後にチャノキ（学名：Camellia sinensis (L.) Kuntze）の変種として再分類されました。これが、高木に成長するアッサムチャ（学名：Camellia sinensis (L.) Kuntze var. assamica (J.W.Mast.) Kitam.）です。この発見が、アッサムでの茶栽培の始まりとなりました。

アッサムチャは、チャノキの基本変種と比較して寒さに弱いものの、低緯度地域や低高度地域での栽培に適しています。1839年（1838年という説もあります）にイギリスへ初めて輸出され、以降、インド紅茶を代表する紅茶としての地位を確立しました。ちなみに、ダージリンは中国から導入されたチャノキの基本変種をインドで栽培したものです。

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