アップトゥザマーク

アップトゥザマーク：芝の王者、そして新たな伝説へ

2019年2月28日生まれのアメリカ合衆国産競走馬、アップトゥザマーク。ダートでの戦いを経て芝に転向すると、その才能が開花し、数々の輝かしい戦績を残しました。本記事では、その競走馬としてのキャリアと、種牡馬としての将来性について詳述します。

若駒時代：ダートから芝への転身

2022年、3歳シーズンはダートでデビュー。サラトガ競馬場での未勝利戦を制し、初勝利を飾ります。しかし、その後は条件戦で安定した成績を残すことができず、苦戦を強いられました。

転機は4歳シーズン。芝に転向すると、その潜在能力が一気に開花しました。イラッド・オルティスJr.騎手を鞍上に、ガルフストリームパーク競馬場の条件戦を2連勝。勢いそのままに、G1競走への挑戦が始まりました。

G1戴冠への道：ターフクラシック、マンハッタン、キーンランドターフマイル

最初のG1挑戦となったメーカーズマークマイルステークスでは3着。しかし、続くオールドフォレスター・ターフクラシックステークスでは、1番人気に応え圧巻の勝利を収めます。2着馬に3馬身3/4差をつける圧勝劇は、多くの関係者を驚かせました。

続くマンハッтанステークスでも1番人気に支持されると、再び見事な勝利を収めます。2着馬に2馬身3/4差をつけ、G1連勝を達成。芝の王者としての地位を確固たるものにしました。

そして、キーンランドターフマイルステークス。ここではホセ・オルティス騎手を鞍上に迎え、接戦を制してG1・3連勝を達成しました。マスターオブザシーズとの激しい叩き合いを制し、その強さを改めて世界に示しました。

ブリーダーズカップ・ターフと引退

最終戦となったブリーダーズカップ・ターフでは、オルティスJr.騎手とのコンビで3番人気に支持されました。レースでは最後まで粘り強く走り、2着に入線。僅差で優勝を逃しましたが、その走りには多くのファンが感動しました。オルティスJr.騎手は、レース後のインタビューで進路の差が敗因であったと語っています。このレースを最後に、アップトゥザマークは現役を引退し、種牡馬入りすることとなりました。

種牡馬時代への期待

2024年からは、レーンズエンドファームにて種牡馬として繋養されます。初年度の種付け料は25,000ドルと、その期待の高さが伺えます。競走馬時代の実績、そしてその血統背景から、多くの良質な産駒が期待されています。祖母Capote Belleは1996年テストステークス勝ち馬、5代母Natashkaは1966年アラバマステークス勝ち馬という輝かしい血統を受け継いでいます。また、近親には2020年黒船賞など重賞5勝のラプタスもいます。

アップトゥザマークの競走馬としての活躍は、多くの競馬ファンに記憶に残るものとなりました。種牡馬としても、新たな成功物語を期待せずにはいられません。その未来に注目が集まります。

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