ブリーダーズカップ・ターフ

ブリーダーズカップ・ターフ

ブリーダーズカップ・ターフ（Breeders' Cup Turf）は、1984年に始まったアメリカの競馬祭典で、毎年開催されるブリーダーズカップ・ワールド・サラブレッド・チャンピオンシップの一環として行われています。この競走は、3歳以上の馬を対象に芝12ハロン（約2400メートル）で争われるもので、日本ではしばしばBCターフと略されています。

概要

ブリーダーズカップ・ターフは、アメリカ競馬の芝路線における年間の総決算的なレースであり、その年の最強馬を決定する重要な位置付けを持っています。出走馬の中には、フランスの凱旋門賞やイギリスのキングジョージ6世＆クイーンエリザベスステークスなど、ヨーロッパ各国でのクラシックレースで活躍した馬も少なくありません。そのため、地理的に近いことによって欧州からの出走が多く期待される一方で、世界の芝最強馬を決定するレースという位置付けとしてはBCクラシックには及ばない部分もあります。また、日本馬の出走は非常に限られており、今まで多くの馬が出走を果たすことはありませんでした。

特に、アメリカの競馬界ではダートレースが主流であるため、芝路線ではあまり高い実力を持たない馬が集まってくることが多くみられます。これにより、実際にはその実力が欧州の二流・三流馬とみなされるような馬でも、アメリカの競走で良い成績を残すことがあるのです。創設以来、米国馬の成績は少しずつ改善されていますが、それでもやはり欧州馬が主導権を握る傾向が見受けられます。

近年では、2011年から日本の宝塚記念がブリーダーズカップ・チャレンジ競走に指定されており、その優勝馬にはBCターフへの優先出走権が付与されることとなりました。また、参加馬には出走登録料の免除や輸送費の補助も行われるようになり、これによって日本馬の参戦機会が増えることが期待されています。しかし、ブリーダーズカップ登録が必要であるため、馬主や関係者たちにとっては新たな出費が伴うこともあります。

レースが行われる競馬場は毎年変わるため一概には言えませんが、アメリカの競馬場は欧州に比べて小回りで直線が短いものが多く、欧州馬にとっては不利な条件が多くなることがあります。特に、サンタアニタパーク競馬場での開催時には、スタート地点がトラックの外部に作られたポケットにあり、発走後すぐにダートコースを横切るレイアウトとなっています。これにより、馬たちにとっては厳しい流れが求められることになります。

歴史

• - 1984年: ブリーダーズカップ・ターフ創設。
• - 1999年: ワールドシリーズ・レーシング・チャンピオンシップに参加。
• - 2003年: ハイシャパラル（High Chaparral）が初の連覇を達成し、同年にはハイシャパラルとジョハー（Johar）が同着優勝を果たす。
• - 2009年: コンデュイット（Conduit）が史上2頭目の連覇を達成。

このように、ブリーダーズカップ・ターフは常に激しい競争が繰り広げられる中、歴史的な瞬間と数々の名馬たちのドラマを生み出してきた競走です。そして、今後も多くの競馬ファンの注目を集めることでしょう。

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