アップトゥデイト

アップトゥデイト：平地から障害へ、そして伝説へ

2010年2月、北海道新冠町のノースヒルズで生まれた競走馬、アップトゥデイト。2歳でデビューすると、初戦を勝利で飾る鮮やかなスタートを切りました。その後も活躍を見せ、将来を嘱望される存在となりましたが、3歳シーズンからは伸び悩み、思うような結果を残すことができませんでした。

しかし、運命の転機が訪れます。4歳、障害競走への転向です。平地競走で苦戦を強いられていたアップトゥデイトでしたが、新たな舞台で才能が開花。転向後間もなく勝利を収めると、勢いに乗って5歳シーズンには、念願の中山グランドジャンプで優勝。4分46秒6というレコードタイムでの圧勝劇は、関係者のみならず多くの競馬ファンを驚かせました。さらに、続く小倉サマージャンプも制覇し、勢いは止まるところを知りません。

そして迎えた中山大障害。このレースでもアップトゥデイトは、最後の直線でライバルを捉え、見事優勝。春秋のJ・GIを制覇するという偉業を達成しました。その活躍により、2015年のJRA賞最優秀障害馬に輝き、名実ともに日本を代表する障害競走馬としての地位を確立しました。ジャンプグレード制導入後、中山グランドジャンプと中山大障害の春秋連覇を果たした最初の馬という歴史的偉業も達成しました。

6歳シーズン以降も、アップトゥデイトはトップクラスの活躍を続けました。しかし、2016年には左前脚の故障により、中山グランドジャンプへの連覇が叶いませんでした。その後も、幾多のレースで好成績を残す一方で、ライバルとの接戦を繰り広げ、惜しくも勝利を逃す場面もありました。2018年末の中山大障害では、落馬というアクシデントに見舞われ、競走生活に終止符を打ちました。

2019年7月、競走馬登録を抹消。華々しい活躍の裏には、幾多の困難や苦難がありましたが、アップトゥデイトは、常に全力を尽くし、その類まれな能力と強靭な精神力で、多くの感動と興奮を与えてくれました。引退後は、馬事公苑で乗馬として第二の人生を歩み始めました。

アップトゥデイトは、競走馬としてだけでなく、その個性的な一面でも知られていました。パドックを周回中にあくびをする癖があり、その愛らしい姿は多くのファンを魅了しました。

アップトゥデイトの競走生活は、まさにドラマチックなものでした。平地競走での苦戦、障害競走への転向、そして数々の栄光、そして惜しまれる引退。その軌跡は、多くの競馬ファンに忘れられない感動を与え続け、これからも語り継がれることでしょう。その勇姿、そしてそのひたむきな姿勢は、多くの人の心に深く刻まれています。

主な競走成績

2012年：中京競馬場2歳新馬、阪神競馬場ヤマボウシ賞　優勝
2015年：中山グランドジャンプ、小倉サマージャンプ、中山大障害　優勝
* 2018年：阪神ジャンプステークス　優勝

血統

（詳細は省略）

エピソード

パドックを周回中にあくびをする癖があった。

アップトゥデイトの物語は、競走馬としての成功だけでなく、その個性的な一面や、関係者との絆、そして努力と克服の物語でもありました。彼の競走成績とエピソードは、競馬史に輝く、永遠の記憶として残ることでしょう。

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